カメラ女子なら「いつかは、あんな写真を撮ってみたい」と思わず憧れてしまうのが高木こずえさんの世界。
若くから数々の賞の受賞歴がありメディアに引っ張りだこの売れっ子カメラマン・高木こずえさんは一体どんな人なのでしょうか?
今回はデジタルもアナログも色んな表現で活躍する高木こずえさんの使用するカメラから写真集、プロフィールまで掘り下げていきたいと思います。
この記事の目次
写真家 高木こずえとは(プロフィール)
高木こずえ(たかぎ こずえ)1985年ー32歳
東京工芸大学写真学科卒ーフリーランス
2006年キヤノン写真新世紀グランプリ
2006年エプソン・カラーイメージングコンテスト準グランプリ受賞
2009年VOCA展府中市美術館賞受賞
2010年第35回木村伊兵衛写真賞
第15回信毎選賞受賞
高木こずえさんは1985年長野に生まれています。風光明媚な街として知られる松本市に実家があるので、さぞかし伸び伸びした子ども時代だったんだろうな~と思えます。
高校を卒業したあとは、東京工芸大学の芸術学部に入学しています。東京工芸大学には色々な科目やコースがありますが、高木こずえさんが選んだのは写真学科でした。
東京工芸大学は写真の専門学校だった
東京工芸大学と聞くと美術部などのイメージがあるのですが、実は小西写真専門学校と呼ばれる小さな専門学校が母体。
つまり東京工芸大学の写真部は知る人ぞ知る「写真学科の聖地」なのです。90年あまりの歴史がありますが、写真好きの高木こずえさんが、なぜ数ある大学の中から東京工芸大学を選んだのか…分かるような気もしますよね。
ちなみに現在の東京工芸大学の写真学科では「コマーシャルフォトグラファーの勉強」もおこなわれています。
CMやポスターで使われる写真の撮り方、クライアントとの接し方など、就職後にソク利用できる知識を勉強することができます。高木こずえさんも大学時代に、こんな勉強をしていたのでしょうか。
大学中に2つの受賞歴!
高木こずえさんは東京工芸大学に在籍中、2つの権威ある賞を受賞されています!
ひとつは「キヤノン写真新世紀グランプリ」もうひとつは「エプソン・カラーイメージングコンテスト準グランプリ受賞」とどちらも有名な賞で、こんな名誉ある賞を学生時代に2つも受賞するとは、若い時からすでに頭角を現していたんですね。
賞をもらったことをキッカケに各界からお声がかかるようになった高木こずえさん。
TARO NASUという東京都千代田区にあるオシャレ系画廊とも契約を結んでいます。
どこかの事務所で働いた…という経歴が一向に見当たらないため、大学卒業後はフリーのカメラマンとして実力をつけていたようです。
東京で数年フリーカメラマンを続けたのち「やっぱり、生まれ育ったふるさとで働きたいと」と現在は長野県・中野市で暮らしています。
長野県中野市は人口4万人余りの都市ですが、ぶどうや林檎などの果物がとても美味しいところです。
都会というより、やはり田舎の風景が広がっているところのため高木こずえさんのようなナチュラル系の写真を撮る作家さんには合っている場所ではないかと思います。
高木こずえさんが使用するカメラは
有りそうで無いような独創的な写真を撮っている高木こずえさん。
カメラがもっと上手くなりたいと願っている方にとってはカリスマ的な存在です。
高木こずえさんのような名カメラマンになるためには、持っているアイテムを真似てみることも大切。
彼女の使用カメラや機材について調べてみました。
リコー GR DIDITAL Ⅳ
高木こずえさんの愛用カメラはリコーの「GR DIGITAL Ⅳ」です。
現物をチェックすると良く分かるのですが、とにかく小さくてスマート。華奢なボディが特徴的です。
リコーではこのクオリティでこの小ささは世界最小…とまで言い切っているので「コンパクトなカメラが欲しい」と思っている方にもおすすめできるカメラです。
女性らしい白色のGR
GRのカメラは基本色がブラックなのですが、高木こずえさんの所有しているのはホワイトモデル。
細くて柔らかい女性の指にもしっくりくるデザインです。
高木こずえさん自身もこのカメラを持っていると「本当にGRなの?」と周囲に驚かれることがよくあるそうです。
GRはとても軽量なのですが、高木こずえさんの場合いつもポケットに仕舞っておくのだそう。
「撮ってみたい」と思ったタイミングで、片手でシャッターを切っているそうです。
計算しつくされた美しさではなく、あえて自然なナチュラルさを優先させている高木こずえさん。
高木流写真術をマネしてみたい方は「いつもポケットに、マイカメラを忍ばせておくこと」がおすすめです。
ボケとくっきり、両方味わえるカメラ
GRのカメラというのは、高木こずえさんが評価している通り、ボケとくっきり両方の良さが実感できるカメラです。
非球面レンズと呼ばれる変わったレンズを採用しているため、他のカメラより解像度が高いポイントがあります。
また虹彩絞りと呼ばれる9枚羽根モデルを採用しているので、普通にとってもイイ感じでボケてくれる絶妙さを味わうことができます。
素材をうまく調理するのがカメラワーク
高木こずえさんは、実は絵を描くことがとても好きな一面も…。
高木こずえさんのブログを覗くと本人が直筆しているような、あどけないイラストを沢山見ることができます。
カメラを撮るのと同時並行で、絵を描くことを暮らしの一部に取り入れている高木こずえさん。
「絵は自分から、湧き上げていくものを描いている」のに対して「写真は自分の外側にあるものを、取り入れている」そうです。
いかにも芸術家肌らしきコメント。
自分色に染めることができる絵画と比べて、今目の前にあるものをどう調理するか考えるのが…真のカメラワークという事なのでしょうか?
コメントひとつも、奥行きがあります。
高木こずえさんのインスタ・SNSやインタビュー記事
オフィシャルサイト
Instagram(#高木こずえ)
https://www.instagram.com/explore/tags/高木こずえ
オフィシャルサイトは割とあっさりめなので、他のプロカメラマンのサイトと比べると写真は少なめです。
その代わりに人によっては経歴などが全く書かれていないのに対して、高木こずえさんはわかりやすく略歴の他、個展・グループ展・出版物から受賞歴まで書かれていますので、気になる方にとっては有難いかもしれません。
インスタに関しては結構調べられている方も多いと思うのですが、個人でのインスタはされていないようです。
代わりと言ってはなんですが、上には#高木こずえさんのURLを記載しています。
誰かの投稿だったりしますが、個展とかの様子もわかったりしますので、気になる方はチェックしておいた方が良いかも!
リコーGRistインタビュー
http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/photo-life/grist/grist040.html
信州新世代のアーティスト支援事業 NEXT
http://www.n-bunka.jp/next/artist/entry/63.php
高木こずえさんの写真集や作品の紹介
高木こずえさんについての知識が深まったところで、次に抑えておきたいのが高木こずえさんの作品や写真集について。
一体どんな作品を世の中に送りだしているのでしょうか?
insider インサイダー
高木こずえさんが2006年に受賞した作品はネット上にアップされています。
キャノンの写真新世紀というサイトで見ることができますが、う~んどれも味わい豊かな作品ばかり。
共通しているのは人や動物の写真ばかりということです。
どれも2人ずつ撮られていますが、同一人物かと思いきや…あれ、もしかして双子?
「この人はどんな職業に就いているのかな?」
「お昼ご飯は何を食べたのかな?」
「彼氏はいるのかな?」
なんて見る人の空想心を刺激させるユニークな写真ばかり列挙されています。
写真新世紀
https://global.canon/ja/newcosmos/gallery/grandprix/2006-cozue-takagi/index.html
ギャラリーの単品の販売写真
高木こずえさんの写真は現代アートの販売サイトで購入することもできます。
モノクロの写真や青空が眩しいカラーの写真、まばゆい写真ばかりが並んでいます。
基本的には動物やヒトの写真が主になっていますが、太陽や星をテーマにした作品もあり、実にロマンティック。
長野の山にのぼる朝日や夕日を絶妙におさめていて、まるで天国に昇ったかのような幻想的な雰囲気が味わえます。
高いものでは30万円近いもの、安いものでは6万円台のものなど値段も色とりどり。
同じものをテーマに撮影した写真でも、少しずつ色合いやボケ具合が違っていて見ていて飽きることはありません。
SUZU
Amazonのサイトでも評判が良いのが「SUZU」と呼ばれる写真集です。
表紙はどことなく都会的なのですが、ページをめくるとあらビックリ。
高木こずえさんが大好きな長野県の風景が収められています。
長野といっても現在お住まいの中野市ではなく、諏訪市の情景なのですが、3カ月あまり現地に滞在したというだけあり見ごたえのある作品になっています。
長野県にお住まいの方はもちろん、都会に住んでいる人が「地方っていいな」と実感できるステキな本です。
GROUND
とにかくカッコいい…のひと言を発してしまうのが、こちらの写真集。
デジタルとアナログの融合をテーマに掲げているだけあり、今までにない圧倒的なスケールを実感できます。
明るく抜け感のある写真というより、こちらの写真集では厚くて重みのある写真を集めた…というのが相応しい雰囲気。
生と死について語っているような、独特のメッセージが伝わってきます。
明日をどう生きるのか迷っているあなたにぜひ見て欲しい、魂の一冊です。
MID
木村伊兵衛写真賞を受賞した写真集。
木村伊兵衛写真賞とは写真界の芥川賞と呼ばれるとても名誉のある賞です。
題名は「生と死の間」あるいは「始まりの闇と終わりの闇の間の光と闇」と言う意味で、作品の中で人物は登場せず動物や風景がランダムに並んでいます。
「GROUND」で見せたデジタルの融合などはせず、ストレートに仕上げた写真集で、ページをめくる度に現れては消え、また突然現れるイメージは現実でも夢でもない時間軸をもって立ち現れる、心を揺さぶられる作品になっています。
高木こずえさんまとめ
若くからそのカメラマンとしての才能を開花させ、ずっと活躍されている高木こずえさん。
作品もデジタルを融合したものやアイデアがふんだんに盛り込まれたものから、胸に刺さるようなストレートでグッとくる写真まで、その時々の自分を高木子添えさんでしか出来ない表現をされています。
作品もそうですが、結構多くの個展などもさレテいるようなので、機会があればぜひみに行きたいところ!
私も自分が思う表現を明確に打ち出せたらなーって思ってしまい、ちょっと嫉妬してしまいそうな高木こずえさんでした。