世界の紛争地や被災地を巡り撮影するプロカメラマン 今岡晶子さん。
そこに映る人々の光景は、遠く自分が住む世界とは関係ないと思っていた世界。
目を向ければそこには辛い現実だけではなく、それでもそこで生活する人の喜びだったり笑顔があって、色々考えさせられる写真が心に響きます。
そんな写真を撮り続ける今岡晶子さんが使用するカメラやレンズ、写真集やインタビュー記事まで掘り下げていきたいと思います。
この記事の目次
写真家 今岡晶子とは(プロフィール)
出典:Nikon
今岡 晶子(いまおか まさこ) 神奈川県横浜生まれ
東レ研究員ーフリーランス兼ニコンカレッジ福岡校講師
2001年SSF 世界スポーツフォトコンテスト2001「SSFアワード賞」
2002年第2回「さがみはら写真新人奨励賞」
2007年第23回「東川賞新人賞」受賞
今岡晶子さんの経歴は他のプロカメラマンと比べてちょっと変わっています。
1999年7月には紛争直後のコソボという国を訪れたことをきっかけに、世界の紛争地・被災地を訪れて写真を撮るカメラマンになった今岡晶子さんですが、元々から戦場カメラマンを志していた訳ではありません。
1999年まで東レ(株)の研究員として勤務し薬の開発の仕事をされていましたが、同社を退社後にフリーランスの写真家としてドキュメンタリーを中心に活動を開始と異色の経歴の持ち主です。
東レの研究員時代は医薬開発研究所に勤務されて、そこでは12年ほどレポートや実験という仕事をされていたそうです。
元々は栄養士志望ということもあり短大に入っておられましたが、過程で栄養学や生物学んお延長線で興味が芽生えた研究員になったそうです。
そんな今岡晶子さんが写真と出会ったのは、海外などの旅がとても好きだったそうで、学生時代から海外旅行へでかけて写真を撮影されていたそうです。
そして写真が好きで現地の撮影をしていたそうですが、どんどんその趣味がエスカレートしモノクロの撮影をしたり機材にもこだわるようになり、作品を作り上げたいという熱意が高まっていったそうです。
次第に趣味では全く済まなくなっていき、最終的にカメラマンとして活躍したいという思いが強くなり、会社を退職しフリーでカメラマンとして活躍されています。
現在までに世界の紛争地や災害地などの現場などを幅広く取材されているということでも知られ、さまざまな作品を発表しており数々の賞を受賞されています。
有名な作品としてトルコのオイルレスリングを撮った作品「ギュレシュ」があります。
こちらの作品ではSSF世界スポーツフォトコンテスト2001の「SSFアワード賞」という賞を受賞しています。
さらに2001年新宿コニカプラザにおいて個展「Re・Birth~ガレキの隣のオンナたち」という個展を開催しています。
こちらの個展では2002年「第2回さがみはら写真新人奨励賞」という賞を受賞しています。
今岡晶子さんが使用するカメラ・レンズ
今岡昌子の使用カメラや機材についてですが、インタビューなどでははっきりとした使用カメラなどは書かれていません。
しかし「写真家×NIKKOR 私のNIKKOR」で気鋭のプロ写真家が、テーマとなっているNIKKORレンズで撮影し、自らの作品に対する想いだったり、撮影時の狙い、その要求にNIKKORレンズがどのように撮影ができたのかということなど、解説するというコンテンツがあります。
今岡昌子さんがこのニコンのコンテンツにおいて語られていること、また現在ではニコンの講師もされていることからニコンを使用されていると思われます。
Nikon Df
「Nikon Df」はフィルム一眼レフカメラのデザインを取り入れたボディに高画質性能を搭載したカメラです。
2013年に発売されたカメラで、他のニコンの一眼レフカメラと違いミラーレスカメラのようなコンパクトさがあります。
また機能面での大きな特徴として、古いNIKKORレンズ(オールドレンズ)が装着できるように対応してあることです。
このカメラ実は私も一回買おうかなと思ったことがあります。
オールドレンズが使いたくてカメラボディをどこのにしようか考えていた時に1候補だったのですが、オールドレンズが取り付けられると言ってもNIKKORレンズが中心で、他のメーカーのレンズに対応するマウントアダプターが少なかったので結局はソニーのα7 Ⅱにしたわけです。
元々、古いNIKKORのレンズなどを持っていたらこちらのカメラを買っていたかもしれません。
AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G
「AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G」はコンパクトながら結構な高画質を実現しているという高性能のレンズです。
シャープな描写もありながら美しい味もあり、軽快な撮影ができるのが魅力です。
またお値段もかなりリーズナブルなので、持っていても損はないかも!
これ以外の情報が全然出てこなかったので、これ以上はわかなくて憶測になるのですが、今岡晶子さん本人がカメラを持った写真を見ると、Nikonと記載された他のカメラを持っているものもあるので、NIikonのカメラを何台か所有してと思われます。
レンズに関しても、今岡晶子さんの作品を見る限り50mmとは画角の違う写真が出てきてますので、ニコンのレンズを何本か所有しているのが妥当ではないでしょうか。
あとは下の方で紹介しますが、タムロンのインタビュー記事もあったりしますので、その記事内には使用レンズなどは書かれていなかったものの、タムロンのレンズも持たれているかもしれません。
今岡晶子さんのSNS・インタビュー記事
オフィシャルサイト
オフィシャルサイトのギャラリーはめっちゃ多いと言うわけではないですが、アフガニスタンやパキスタン、トルコで起った地震後の人々の様子が映し出された貴重な写真を見ることができます。
こういった遠くの知らない世界の出来事を流れる映像ではなく、直視できる写真で収められていることに、すごい意味があるように感じます。
サラッと見れるようになっていますが貴重な写真の数々なので見ておいて間違いないと思います。
Twitterに関しては正直ここ最近の近況などは全く更新されておられないので、そこまでチェックする必要はないかも。
Facebookも同様の感じですが、こちらの方がイベントなどを行われた時は更新される可能性があるので、たまにチェックしてみてもいいかもしれません。
Nikonインタビュー
TAMRONインタビュー
MAMO.TVインタビュー
シンプルな感情で生きる姿に魅せられ-極限状況で生きる人々を撮るそのわけ
ニコンのインタビューでは、作品とともに撮影モードやシャッター速度、ISO感度などの記載もされているので、どうやって写真を撮ったのかが分かりやすく参考になります。
その他のインタビューでは被災地の撮影の向き合い方など、今岡晶子さんだから言える言葉で綴られています。
今岡晶子さんのの写真集や作品の紹介
雑誌やメディア活動などはあまり行われておらず、被災地などを巡られて撮影された写真はオフィシャルサイトの一部と個展以外では、写真集でしか見ることが出来ません。
そんな貴重な写真が詰まった写真集を紹介していきたいと思います。
re‐birth ガレキの隣のオンナたち
有名な作品集としてまずは「re‐birth ガレキの隣のオンナたち」 という作品があります。
こちらの作品がまさに今岡昌子さんを表したような作品とも言えるものになっています。
テーマは世界の紛争地や震災地
トルコ、台湾、インド、そして、エリトリア、コソボ、アフガニスタンなどで、たくましく生き抜く女性たちを写した作品となっています。
家族を守るために献身的に働き、さまざまな境遇で活躍している女性たちにスポットライトをあてています。
紛争地域などの写真の中でも特に女性を中心とした作品となっていて、とても美しく、心に染み入るような感動的な写真集です。
天山南路 – Around the Taklamakan Desert
天山南路―Around the Taklamakan Desert
こちらの作品はシルクロード6,000kmの旅を撮影した作品となっています。
さまざまな人と人の出会い、色々な民族の仕来りだったり、生活習慣、日々の営みなどが満載です。
シルクロードの躍動感が凝縮された、そんな作品集となっています。
シルクロードを実際に旅した今岡晶子さんだからこその作品集となっていて、シルクロードを撮影した写真集というものはあまりありません。
美しく幻想的な写真に仕上がっていますが、そこで生活する人々の様子がリアルに映し出されており、まるでそこにいるかのように思えてきます。
歴史を感じさせてくれますし、風習や文化の違いなども考えさせられる作品です。
今岡晶子さんまとめ
これまでに紹介した写真家とは一味違うカメラマン 今岡晶子さん。
よくよく経歴を見るとカメラマンとしては、趣味からそのままフリーランスでプロのカメラマンになっておられるので、すごいですよね。
これって、勿論の趣味でカメラをやっていた時からハイアマチュアくらいの技量はあったとは思うのですが、そういった技術の問題ではなく、何を撮るか・どう伝えるかを真摯に表現されているからこそプロのカメラマンなんだと思います。
ただただ写真を撮るのではなく、何を撮りたいのか?何を伝えたいのか?
そんなことを真剣に考えて撮影したいな、そう思える今岡晶子さんを紹介しました!