女性や男性のヌードを中心に作品を作られている独特なタッチが魅力でいっぱいのクロダミサトさん。
女性カメラマンのなかでもヌードという異色なテーマでありながら、ナチュラルなかのエロティックさや妖艶さはアナーキーに通じるような気がします。
そんなちょっとドキッとするような作品を作り上げるクロダミサトさんの使用するカメラから貴重なインタビュー映像、写真集まで掘り下げていきたいと思います。
この記事の目次
写真家 クロダミサトとは(プロフィール)
クロダ ミサト(くろだ みさと) 1986年生まれ 三重県生まれ
京都造形芸術大学情報デザイン学科卒ー東京工芸大学メディアアート専攻卒ーフリーランス
2009年キヤノン写真新世紀グランプリ
クロダミサトさんは1986年三重県に生まれています。
その後、京都造形芸術大学の情報デザイン学科に進学して2010年に卒業しています。
その後東京工芸大学のメディアアート科に進学しているので、カメラマンのなかでも「かなりの勉強家&努力家さん」といえるのではないでしょうか。
独学でカメラの道を究める人も多いのですが、クロダミサトさんの場合は学校でみっちりカメラアートの基礎を学んだ人…といえることができそうです。
蜷川実花も認めた現代カメラの達人
クロダミサトさんは2009年にキャノンの写真新世紀という大会で見事グランプリをゲットしています。
キャノンの写真新世紀は日本のカメラマンたちの間の登竜門といわれる存在です。
キャノンの選者には、かの有名な蜷川実花さんのお名前もあります。
蜷川実花さんといえば、若手アーティストの作品や芸術にかなり厳しいという一面もあります。
そんな巨匠・蜷川実花さんも認めた名カメラマンとなれば、クロダミサトさんがどんなに優れた芸術家なのか分かりますよね。
女性版アラーキー?ヌードを描く天才
女性カメラマンの作品というとロマンチックなもの・幻想的なものを撮影する人が多いのですが、クロダミサトさんは一風変わった写真をたくさん撮っています。
テーマは「女性や男性のヌード」
クロダミサトさんの公式サイトをクリックすると、ど~んと黒髪の女性が横たわっている、大胆なヌード姿がお出まししてくれます。
この内容を知らない人が会社のデスクで思わず開いてしまったら、絶対にビビること&焦ること間違いなし。
白いショーツ1枚だけを身に着けたセクシーでミステリアスな女性の美が、妖艶に撮られています。
作品のテイスト的には女性版アラーキーといった感じでしょうか。
写真それぞれにストーリーがあるような感じで、見ているとこちらまでドキドキします。
私生活では1児のママ
セクシーなヌードを撮影する女性カメラマンと聞くと、シングルや独身女性をイメージするのですが、クロダミサトさんは旦那さんもお子さんもいるお母さんです。
オフィシャルサイトを覗くと、おそらく旦那さんであろう男性のセミヌードの写真も掲載されています。
お子さんを撮った写真も見られ、こちらはフンワリした家族の愛を感じることができます。
自然体の表情をナチュラルに撮影するのが得意な女性カメラマンです。
クロダミサトさんが使用するカメラ
謎が多いクロダミサトさんですが、どんなカメラや機材を使っているのでしょうか。
iPhone7
クロダミサトさんの愛用カメラのひとつは「iPhone7」です。
iPhoneと聞くと「え?あのアイフォンで仕事をしているの?」と驚かれる方も多いのではないでしょうか。
iPhoneは色々なバージョンがありますが、なかでも色彩がくっきり出やすくボカしも上手にできるのがiPhone7。
似たようなアイコンでiPhone6がありますが、写真の機能性や画質の良さを比べてしまうと、だんぜんiPhone7の方が性能よく仕上がっています。
画素数は1200画素のため、一般的なデジカメと比較するとめちゃくちゃスゴイという訳でもないのですが、ターゲットにしたモノや表情をクリアに撮れる名アイテム。
一度試してみるとやみつきになるユーザーも多い人気の機械です。
どうやって撮影しているのかは企業秘密
クロダミサトさんがiPhone7で撮った写真を見てみると、やはりそれなりの技術やテクニックが駆使されているんだろうなということが分かります。
iPhone7をつかい私が撮影しても、ここまで淡く透明感のある写真には絶対仕上がらないだろうなと思うからです。
どのような技巧がほどこされているのかはクロダミサトさんは明かしていません。
透明感のある良い写真を撮る秘訣をぜひ教わりたいものです。
自然体で撮ることがモットー?
クロダミサトさんはとあるインタビューで「人生の目的が分からないから、カメラを撮っている」と話していました。
人生の明確なゴールが見えないからこそ日々カメラを握りしめてお仕事しているそうです。
毎日会社に行きパソコンを打つ仕事をしていると、そもそも何のために生きているのか・何のために働いているのか、よく分からなくなることもあります。
クロダミサトさんに言わせると、そうした考え方は当たり前。
よく分からないから会社に行ったり仕事をしたりして心のスキ間を埋めているのです。
クロダミサトさんの写真には、いかにも作った感のない柔らかさ&ナチュラルさが無限大に表現されています。
おじいちゃんっ子であることもインタビューの中で明かしていますが、そんなおじいちゃんは現在高齢のため、やや認知症が進んでしまっているそうです。
「おじいちゃんの頭の中が、正解なのか不正解なのかは、誰にも分からない」と話しているクロダミサトさん。
白か黒かはっきり決めない生き方は、美しい写真を撮る大きな原動力になっているみたいです。
クロダミサトさんのSNS・インタビュー
オフィシャルサイト
Instagram(#クロダミサト)
オフィシャルサイトはプロフィールの部分でも話していましたが、トップ画がヌードの女性なので、見る前には周りに人がいないことを確認してから見ましょう(笑)
作品・仕事から写真を見ることが出来ます。
仕事の方の写真では芸能人の写真が並んでいますが、テレビで見る表情とは違う一面が捉えられています。
Twitterも頻度よく更新されて、新しい作品や写真展のお知らせなどもされていますので、いち早く情報を知りたい方はチェックしておく方が良さそうです!
Instagramはクロダミサトさん自身はされていないようですが、#クロダミサトで255件あり、オフショットなども掲載されていたので、謎の多いクロダミサトさんの一面が垣間見れます。
貴重なインタビュー映像
japancreators
YOUTUBEのインタビュー映像はなかり謎の多いクロダミサトさんを見れる貴重なものです。
7分半とそこまで長いインタビューではないのですが、映像で見れる唯一のものなのでチェックしてみてください!
japancreatorsのインタビューでは、クロダミサトさんの自宅が家事で全焼してしまったことが語られています。
そんな中でもポジティブな旦那さんや娘に囲まれて暮らす様を綴られているのですが、クロダミサトさんの人となりが感じ取れます。
クロダミサトさんの写真集や個展
クロダミサトさんのプロフィールや愛用カメラが分かったところで、クロダミサトさんの世界観がわかる作品集や写真集を紹介したいと思います。
HER
大学に進学しているときのクロダミサトさんと、ルームシェアの女性の日常をつづった写真集です。
20代の女の子ってこんなことを考えているんだ、こんなライフスタイルを楽しんでいるんだ…と純粋に楽しめる作品。
大げさに飾ったりせず、本当にありのままの日常だけを切り取っているので、見ているこちらも疲れ知らず。
リラックスしながらページを捲ることができます。
楽しいという気持ちと、切ないという気持ちが入り混じったセンチメンタルな写真集です。
美しく嫉妬する
表紙にはおっぱい丸出しの女の子の写真が映っています。
ヌードと聞くとエロの極み…と勘違いされてしまいそうですが、こちらは「女性のためのヌード」といった装い。
女性が見えてもエロいと感じ過ぎない、上品さも散りばめられていて気楽に読めます。
平成の時代を切り取った写真であろうはずなのに、すべての写真には「昭和の香り」も入り込んでいます。
新しい写真なのに、どこか古くて懐かしい。
クロダミサトさんの世界観が見事に表現されているステキな作品集です。
しゅっと引き締まったくびれ、たわわに実った胸元、白くて血管が透けそうなボディに、その名のとおり思わず嫉妬しそうになります。
沙和子 無償の愛
1人の女性の日常を描いたナチュラルで素朴な作品集です。
夏の終わりに1人で海辺を歩く切ない女性が表紙に描かれていますが、見ているだけで何とも物悲しい。
キレイで可愛い女性なのに、どこか憂いに満ちている…そんな情景がよく写されています。
クロダミサトさんは女性を撮るのが非常にうまいカメラマンとして定評がありますが、この写真集を見ていると、その実力とうまさに思わず脱帽。
被写体の女性のありのままの素顔を上手にパシャっと撮っています。
写真集をどんどんめくっていくと、たわわな胸の写真も掲載されています。
まるでブドウの房のような丸く弾んだ胸に視線も集中。
光のコントラストがとってもキレイで、ひとつの芸術作品を見ているかのようです。
個展 裸婦明媚
クロダミサトさんは定期的に個展を開いています。
人気シリーズのひとつが「裸婦明媚」
文字どおり女の子のセクシーなヌードがいっぱいの、ドキドキするような個展です。
アイドルのグラビアとは違う目線で描かれているので男性はもちろん女性でも楽しめます。
「女性のボディって、こんなにエロくってキレイだったんだ」と改めて実感させられるファンタスティックな展覧会です。
気になる方は一度チェックしてみてはいかがでしょうか?
クロダミサトさんまとめ
いかがだったでしょうか?
まさかのカメラがiPhone7だったり、私生活の事件だったり、作品とはまた違ったクロダミサトさんの一面が分かったような気がします。
それにしても、あの写真たちがiPhoneで撮影だってのには恐れ入りました。
技術や構図がしっかりしていればどんなカメラだって良い作品が出来る何よりの証拠ですね!
自分が決めたテーマにそって撮り続けられるのって何ともアーティストらしくていいですし、私も何かテーマを決めて撮り続けて見ようかなって思いました。