
もし「鉄道」に興味がなくても見たくなる鉄道の旅番組でお馴染みの中井精也さん。
ぽっちゃり太め、癒し系キャラのとは裏腹に出版されている本が20万部以上を突破するすごいカメラマンです。
「鉄道カメラマン」から裏打ちされるテクニックは、他のどんなシーンでも魅せる写真にしてしまう中井精也さんって一体どんな方何でしょう?
「鉄道」を撮るために中井精也さんが愛用するカメラや機材に、気になる番組や書籍まで余すことなく知り尽くしたいと思います。
この記事の目次
鉄道カメラマン 中井精也とは
中井精也(なかむら せいや) 1974年10月4日 51歳 東京都出身
成蹊大学法学部卒ー東京ビジュアルアーツー鉄道写真家 真島満秀に師事ー個人事務所レイルマンフォト設立ー有限会社レイルマンフォトオフィス設立ーレイルマンフォトオフィス退社ーフリーランス
2015年 第46回講談社出版文化賞写真賞を「中井精也 写真集 1日1鉄!」で受賞
お坊ちゃまだった、中井精也さん
「暁星小学校」
中井精也さんは1967年東京生まれ。小学校はキリスト教系のお坊ちゃま学校、暁星小学校に進んでいます。
こちらは男子校なのですが、お受験を志すママたちにも人気の進学校。
学費は1年間に、およそ90万円近くかかる名門なので、実家がお金持ちだったことも推測されます。
高校もこちらの暁星系を卒業しているので、エスカレーター式に上の学校に上がっていったようです。何不自由のない幼少期を送っていたのですね。
「成蹊大学」
高校を卒業したあとは成蹊大学に進んでいます。
成蹊大学といえば総理大臣・安倍晋三さんと同じ。
片桐はいりさんや風見しんごさんも、成蹊出身。
ノビノビした校風のため政治家やアナウンサーなど色々な職種の方が卒業しています。
緑のモリ・武蔵野にキャンパスがあるので、型にとらわれない自由な雰囲気の大学になっています。
鉄道写真家の親分「真島満秀」弟子入り!
「東京ビジュアルアーツ」
大学を卒業したあと中井精也さんは「カメラに凝りたい」と写真系の専門学校に進んでいます。
一流の大学を卒業したら、就職活動してサラリーマンになるのが世の習わしですが…そうでは無いのが中井精也流。
専門学校でマニアックな勉強に励んだあと写真家「真島満秀」さんに弟子入りしています。
真島満秀さんは電車好きの間では知られた存在となっていて「JRのポスターを毎年手がけている人」と言えばお分かりの方も多いはず。
1964年生まれのオジさまなので中井精也さんより3歳くらいだけ上になりますね。
師匠から「特急電車や寝台列車を撮るコツ」を学んだあと、中井精也さんは友人とカメラ系の会社を設立しています。
こちらの会社で10年余り仕事をバリバリこなしたあとフリーとして独立。
現在はバラエティ番組に引っ張りだこの、癒し系カメラマンとなってお茶の間を湧かせています。
テレビ大好き中井精也さん
中井精也さんはBS系列の旅番組、カメラ番組にたっぷり出演しています。
葉加瀬太郎さんに似ているモシャモシャ頭の風貌と、戦場カメラマンに似た優しいアドバイス口調が魅せるものがあります。
決してイケメンではありませんが、嫌いにはなれない…とっても得な人です。
明るくてそれでいて優しいキャラクターは、小さなお子さんからお年寄りまで大人気。各局のテレビのプロデューサーさんがご指名したくなるのも良く分かります。
中井精也さんの使用カメラや機材
くるくるパーマが可愛らしい中井精也さん。
大ざっぱなように見えますが意外にデリケートな一面もあり「カメラや機材に独特のこだわりがあるのでは?」と疑ってしまいます。
中井精也さんの技に近づける逸材はどんなカメラなのでしょうか?
お気に入りカメラはSONY α7R III
フツーの電車とはひと味ちがう独特のテクニックを魅せてくれる中井精也さん。
中井精也さんのお気に入りカメラは「SONY α7R III」です。
こちらのカメラは優秀なデジタル一眼レフカメラで画素数は4240万、1秒に10コマのシャッターが切れます。
メタリックな金属系のカメラが多いなか「SONY α7R III」は表面に革をはってあるため、手汗をかいていても下に落としにくいメリットがあります。
一瞬で「カメラのプロ」になれる
a7R IIIの良いところはクリエイティブモードがあることです。
クリアやビビッド・ポートレートなど10以上のモードが選べて、あらかじめ設定さえしておけば「後は自動でカメラが処理してくれる」凄いやつです。
夕景と夜景モードもあるので暗がりを綺麗に撮りたい人にもオススメ。
「SONY α7R III」は新品で35万円くらいで買えますが、奮発して購入すると間違いなく写真のレベルを上げることができます。
レンズはSONY FE 24-70mm F2.8 GM SEL2470GM
レンズは「SONY FE 24-70mm F2.8 GM SEL2470GM」を使用されています。
こちらの「SONY FE 24-70mm F2.8 GM SEL2470GM」レンズは通常のガラスの上に、スーパーEDガラスという特殊な膜で覆われているので「クリアに撮りたくないとき」にぴったり。
赤や黄色などのケバケバしい色を適度にボカしてくれるので「非現実的なドリーム写真を作りたい人」に向いています。
見慣れた街の風景や、近所の電車、歩いている小学生の後ろ姿もこちらのレンズに付け替えると「海外のロケーション」のようにオシャレに決まります。
レンズひとつで雰囲気が変えられるなんて、とてもオシャレですね。
越谷にあるアトリエ「フォートナカイ」
ちなみに中井精也さんは埼玉の越谷市に自身の会社をもっています。
「フォートナカイ」という中井精也さんのお父さまが副業で経営していたアトリエ。
中井精也さんは跡取り息子としてこちらの経営を引き継いでいます。
「フォートナカイ」には中井精也さんの仕事を手伝っているスタッフさん数名が作業していて、2階には中井精也さんの仕事部屋があります。
デジタルカメラを駆使する中井精也さんにとって数台のパソコンは必須。
撮影した写真は帰宅するとすぐパソコンに繋ぎ「撮り具合」をチェックするそうです。
まさに現代っぽい機材を色々使いこなし、時代に合ったカメラ術を実践している中井精也さん。
新しきものをどんどん取り入れていく姿勢がかえってカッコいいです。
中井精也のてつだび!
中井精也さんと言えば、色々なテレビに出演されていることで有名です。
中でも「面白い」「毎回見ちゃう!」と人気なのが『中井精也のてつだび!』です。
タイトルからして魅力的ですよね。
中井精也のてつだび!ってどんな番組?
「中井精也のてつだび!」とは、そのまんまですが「中井精也さんが全国のローカル線に遊びにいくホノボノ系番組」です。
番組のサイトに送られてきた視聴者の人の投稿写真をもとに、中井精也さんが実際に自分の足で「ホンモノを究めにいく」面白い内容となっています。
以前は30分のショートストーリーだったのですが、最近は視聴率が良いせいか60分に拡大されて放送されています。
NHKのBSで定期的に放送されていて、よくやっているのが日曜日の夕方の時間帯。
気づいたときにやっていて、やっていると思わずチャンネルを合わせてしまう…そんな不思議な魅力を秘めています。
ビギナーでも合点がいく解説が見モノ!
「中井精也のてつだび!」の面白いところは「中井精也さんが、カメラの基本的な使い方を教えてくれる」部分です。
鉄道を撮るコツのほか、絞りやシャッタースピードについて、逆光のときの対応術について、構図の決め方についてなど色々な技を教えてくれます。
上級者にとってはやや物足りない内容かもしれませんが、カメラを始めたばかりの人・これから習いたいと思っている人にはグッとくる内容になっています。
「良いカメラは買ったはいいけど、イマイチ使い方が分からないんだよな~」そう呟いている方にもオススメです。
旅番組を見ながらカメラの技も磨ける。こんなにお得な番組って、そうそうありませんよね。
田舎が恋しくなる胸キュン番組
「中井精也のてつだび!」に惹かれてしまうポイントが「田舎の良さをきちんと伝えている」ということです。
番組の中には地元の人しか知らない場所や、現地の人だけしか使っていないマニアックな電車が幾つか出てきます。
こうした風景を眺めていると、ついついボストンバッグに荷物をつめて遥かかなたの地に旅行してみたくなったりするものです。
小さな田舎のある人は「今週末実家に帰ろうかな」と思ったりもします。
毎日が忙しくって予定がぎゅっと詰まっていることが「イケている」と言われる現代。
「中井精也のてつだび!」の常連になると、そうした価値観を良い意味で大きく変えてくれます。
「急いでいるばかりがクールじゃないんだよな~」そんな元気とユルさを貰えるのが「中井精也のてつだび!」
今度の休みは「お気に入りのカメラ」を携えて、行きたかったあの町に旅をしてみるのも良いかもしれません。
鉄道カメラマンだけじゃない中井精也さんの教科書
中井精也さんってもうほとんどが「鉄道」に傾倒しているように思ってしまいますが、鉄道を撮影するには何と言っても技術が必要。
そんな経験から実は多くのカメラの教科書を出版されています。
世界一わかりやすいデジタル一眼レフカメラと写真の教科書
累計20万部を突破する超人気のカメラの教科書「世界一わかりやすいデジタル一眼レフカメラと写真の教科書」を手がけられています。
シャッタースピードや絞りなどの定番の解説ではなく、構図や光にスポットを当てたカメラの操作ではなく撮影に対する基本要素をわかりやすく解説されています。
様々な撮影のバリエーションの方法を中井精也さんの解説によって身につけることができる、まさに「世界一わかりやすい教科書」になっています。
「もうカメラの解説はいいよ!」「もっとこのシチュエーションの撮影の時にどうすレバいいの?」って実践的な部分が知りたい方におすすめです!
カメラワザとセンスワザでみるみる上達 写真家 中井精也とたんぽぽ 川村エミコのカメラって楽しいね!
お笑い芸人のたんぽぽの川村エミコさんに中井精也さんがレクチャーする形で進んでいく教科書が「カメラワザとセンスワザでみるみる上達 写真家 中井精也とたんぽぽ 川村エミコのカメラって楽しいね! 」
カメラ機能を駆使したワザと、自分のイメージした写真を実現するための明るさや色をだすワザを、シーン別に解説されています。
「これからカメラを始めたい!」って方が読むのにうってつけだと思います。
カメラは魔法の小箱です
こちらは中井精也さんの「写真論」がわかる「カメラは魔法の小箱です」
先に紹介したものよりレベルが上がりますが、撮影において何かつまづいた時に読みたい本です。
中井精也さんのテクニックが詰まっていて、テレビで培われたトーク力から読みやすい文章になっています。
今よりワンランク上の撮影を目指したくなったら、読んでおきたい教科書です。
鉄道撮影で培われたテクニック満載の中井精也さん
一瞬で過ぎ去ってしまうその景色を確実に捉える「鉄道カメラマン」
その第一線で撮影し続けているからこそ中井精也さんのテクニックは多岐に渡り、どんなシチュエーションでも素晴らしい撮影をされています。
あまり「鉄道」って興味がなかったのですが、どんなシーンでも「鉄道」を魅力的に撮影できるようになれば、すごい撮影技術が身につけられるのかもしれませんね。
もしかしたら「鉄道カメラマン」って、鉄道が好きなだけでなく、その時その時の今の一瞬しか撮れない景色を撮ること自体にも楽しさを感じているのかも。
「一度ためしに「鉄道」も撮影してみようかな」
そんな気持ちにさせられてしまうのが中井精也さんの一番の凄さかもしれません。