数々の有名映画のポスターやメディア作品を手掛け、気付けば目にしていることの多い太田好治さん。
そんな多くの作品を手掛ける太田好治さんの使用するカメラや機材からプロフィールまで徹底解剖していきたいと思います!
この記事の目次
カメラマン太田好治とは
太田好治(おおた よしはる) 1980年ー38歳 宮城県名取市出身
日本映画大学卒(現・日本映画大学)ー代官山スタジオ勤務ーフリーランスー太田好治写真事務所設立
日本映画学校の撮影ゼミの出身で、そこからゼミを卒業後に代官山スタジオに勤務し、その後2005年にフリーランスに、さらに2009年からマネージメントエージェンシーA/Mに所属して2011年太田好治写真事務所を設立されています。
主に現在では、写真撮影のフォトグラファーとしての活躍が多く、アーティストのCDジャケット、そして雑誌、さらには映画・広告の撮影などを中心として活躍をされています。
作品としては映画『ソラニン』『告白』『悪人』『GANTZ』のポスタービジュアルなどを手がけていることでも知られています。
また2013年にクラムボンのドキュメンタリーDVD「えん。」という作品の監督もされています。
元々太田好治さんは映画作品に興味を持っていました。
映画好きの家族ということもあり主にハリウッド映画などを家族で見ていたそうです。
そして中学校卒業をしてから、本格的に映画の勉強に取り組みますが、自分には映画を撮るだけの仕事というのは、なんとなく合わないという気持ちを抱き始めたそうです。
映像は授業の一環ということによって作品を撮ることを行っていたそうです。
そしてその頃から、写真撮影などカメラマンとしての仕事については、ほとんど独学で進めていたそうですがプロの編集者の方に見てもらうことになり、その後写真スタジオに入られています。
レコード会社に回り営業を行い、そして音楽やバンドの知り合いなどを作っていくことによって制作をしていくようになったそうです。
太田好治さんというカメラマンは、このように元々は映画学校で映画作品を撮影されてきたという経歴の持ち主です。
このため写真家でフォトばかりを撮影されているという感じではなく、主に広告やジャケットなどの媒体で活躍されているのが特徴です。
特に、人物写真が印象的となっていて非常に美しく、そして洗練された人物写真をたくさん撮っています。
太田好治さんが使用するカメラ・機材
カメラマン太田好治さんの使用しているカメラについてですがインタビューなどで公開されています。
元々学生時代には、映像作品を撮影する際には学校の授業の一環ということもあり16mmカメラを回していたそうです。
またSONY VX2000という機材を使って自主映画も撮影していたそうです。
この頃からカメラマンとしても撮影しておわれたそうです。
Canon EOS 5D markⅡ・markⅢ
現在どんなカメラを使用しているのか機材についてのことですが、メディアなどのインタビューによると、ある作品においてカメラは全て「5D Mark2」「Mark3」を使っているというコメントが有ることから作品ではこれらのカメラを使って撮影をしていると考えられます。
Hasselblad ハッセルブラッド オールドレンズ
Hasselblad Distagon CF 50mm F4 T* FLE
また、この5D Mark3にハッセルブラッドの50mm(1972年製)というレンズ、そして80mm(1958年製)といった、とても古いオールドレンズを使っているというコメントもあります。
これらはオールドレンズというものでかなりの年代物となっています。
当時はモノクロフィルム設計でしたが、これらのレンズを使う理由はこれらのレンズで撮影するととても描写がなめらかに撮影できるという理由からだそうです。
これらはオールドレンズということもあり、ガラスレンズとなっていて非常に重さがあるそうですがこだわりを持って使っているそうです。
これらの単焦点のレンズを使い、自分が動くことによって距離を詰めてコミュニケーションを行うという撮影方法をされています。
たとえばある作品でもピアノを弾くシーンだったり、顔のアップなどに関してはこれらの機材を使い、そして最短焦点距離で撮っているそうです。
また太田好治さんの場合、作品によって使用カメラそして機材などを変えているという特徴があります。
これは映像作品が多いということも理由の一つだと思いますが、たとえばライブシーンの場合には、キヤノンのズームレンズを使っているそうで、このズームレンズを使うことによってライブシーンが非常にダイナミックに撮れるそうです。
また、ニュースフィルムのような編集を心がけたりなども工夫されているそうです。
太田好治さんのHP・Instagram
オフィシャルサイト
オフィシャルサイトでは「PORTFOLIO」にて今までに手掛けた作品写真の一部を見ることができます。
映画の広告からアーティスト写真まで、見たことのある写真を多く見ることができ、これも太田好治さんの作品だったのか思うことではないでしょうか!
インスタグラムも同じく今までの作品写真をのせられていますが、こちらの方が細かく多くの写真がのっているので、写真を見たいならインスタグラムの方がおすすめです!
太田好治さんの作品・展覧会
太田好治さんの実際の作品ですが主に映画作品のポスターやDVD・広告、そしてメディア作品などが多いです。
ソラニン
悪人
銀魂
「ソラニン」「悪人」「銀魂」などの邦画のポスタービジュアルなどを手がけていることでも知られています。
さらにアーティストのドキュメント制作なども行っており、 2013年にはクラムボンのドキュメンタリーDVD「えん。」を監督しています。
人物作品・人物の映像などが得意なイメージが有り、主にこういったポスター作品を手がけておられるのが特徴ですが、個展なども開催されていてそちらでは無機質な宇宙空間などの作品も手がけています。
生の騒々しさや死の影や宇宙の静けさや光の粒子まで写されているような気がしてきます。
展覧会 interstice / 2
2014年1月19日に開催されていた展覧会「interstice / 2」では、太田さんが虚と実の間、写真と写真ではないものの間を意識して制作したというシリーズが発表されました。
この個展などで発表された作品では「NOISE」など、カメラのバグによって生成されたイメージを写したという個性豊かな作品に仕上がっています。
また「MOON」という作品は月探査機「かぐや」のデータを元に作られた、月球儀を被写体にしています。
宇宙の中の月を映し出した作品は、まるで本当の宇宙空間のような風景で、ただの写真とは思えないような素晴らしく美しいシリーズに仕上がっています。
また映画の特写、アーティストとのミュージック・ビデオの制作にも携わっており、さらに数多くの雑誌にも広告やページが掲載されています。
写真だけではなく数多くの媒体で作品を制作しているという特徴があります。
太田好治さんまとめ
人物の写真が得意なカメラマンではあるものの、それ以外の作品展では抽象的な写真を作品として発表しており写真の特性である「現実が写る」という特性以外の、バグなどを使って鑑賞者を楽しませたり感動させたりと行った工夫を行っているのが特徴的です。
リアリティのある作品で、どちらかというと現代的な写真をたくさん発表されているアーティストの方だなという印象があります。
オシャレだけではなく何か訴えかけてくるかのようなそんな作品に仕上がっており、邦画のポスターについても、ダークな世界観を再現しているものも多く今後も気になるフォトグラファーです。