新井 卓が使用するタゲレオタイプのカメラからSNSや写真集にインタビュー記事まで知り尽くす

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araitakashi
カメラいじりが好きな人なら専門雑誌で一度や二度その名前を耳にしたこともあるのが新井卓さん。

特殊な技法タゲレオタイプで撮影される数少ないカメラマンとして有名です。

そんな他のカメラマンとは撮影枯らして違う新井卓さんが使うタゲレオタイプのカメラやSNS、インタビュー記事までWikiではのっていないコアな部分まで掘り下げていこうと思います。

写真家 新井卓とは(プロフィール)

新井卓

新井 卓(あらい たかし)1978年ー40歳 神奈川県川崎市生まれ

国際基督教大学中退ー東京綜合写真専門学校卒ーフリーランス

Source-Code Prize(現 Solas Prize) 受賞(2014年)

日本写真協会賞新人賞受賞(2016年)

第41回木村伊兵衛写真賞受賞(2016年)

第65回神奈川文化賞未来賞受賞(2016年)

第66回横浜文化賞文化・芸術奨励賞受賞(2017年)

1978年に神奈川県の川崎市に生まれています。

川崎市といえば、神奈川県で横浜市につぐ大きな街。

ビルや工場などの多い都会的なエリアのため、生まれながらにして都会の雑踏感を感じてたくましく育ったのかもしれません。

その後神奈川県内の学校に進み国際基督教大学に入っています。

国際基督教大学は東京都三鷹市にあるキリスト教系列の大学です。

国際基督教大学

「国際基督教大学?どこかで聞いたことがあるけれども…」とピンときた方。

そう国際基督教大学は秋篠宮家の佳子さまの出身大学です。国際基督教大学の特色としては、キメの細やかな学習内容ということ。

一説によると先生ひとりに対して生徒の数はわずか18名。

生徒数が少ないからこそ、マンモス学校とはちがう濃密な時間を過ごすことができる…といえそうです。

ちなみに新井卓さんは国際基督教大学で生物学の勉強をおこなっていたようです。

当初は科学者や研究者など、ちがう道に進みたいと感じていたのかもしれませんね。

大学を飛び出してカメラの道へ

東京総合写真専門学校

国際基督教大学に入学した新井卓さんは途中で大学を辞めて「東京総合写真専門学校」に入りなおしています。

一般的な大学ではカメラの道を究めるのは難しいと感じたのでしょうか。

専門学校でカメラを本格的に学んだあと、フリーのカメラマンへと変貌を遂げていきます。

数々の賞を総なめにする期待の新人へ

専門学校を出たあと、新井卓さんは色々な賞を受賞しています。

「日本写真協会の新人賞」をゲットしたほか、神奈川県の文化未来賞も獲得しています。

「木村伊兵衛賞」というカメラマンにとっては名誉ある賞も受賞しているため、その腕はかなりのもの。

【木村伊兵衛写真賞】の木村伊兵衛が使用したカメラや作品・作風からプロフィールまで知り尽くす!
写真会の芥川賞とも呼ばれる「木村伊兵衛写真賞」自身の名の賞があるカメラを志している人たちの間でレジェンドと呼ばれているのが木村伊兵衛さんです。

またボストン美術館やフランスの美術館・北京の美術館にて展覧会を開いているため、国内だけではなく海外でもとても注目されているカメラマンだということがわかります。

最近では出身学校でもある東京総合写真専門学校の先生や、和光大学の教授の仕事もおこなっていた新井卓さん。

講師や先生として各学校をまわりながら、後輩たちの育成にもつとめているようです。

海外で展覧会を開くだけでも大変なのに、ずいぶん精力的に活躍されているのですね。頭が下がります。

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新井 卓さんが使用するカメラは

見るものを魅了する独自の世界を切り拓いているのがカメラマンの新井卓さんです。

新井卓さんの超越した写真を見ていると、とても不思議な気持ちになります。

一体どんなカメラや機材をつかって自分の空間をつくっているのでしょうか。

19世紀前半に発明された「タゲレオタイプ」カメラ

タゲレオタイプ

カメラの元祖といわれているのが「タゲレオタイプ」と呼ばれる部類のカメラです。

「タゲレオタイプ」とはタゲールという人が1800年代に開発した、とてもクラシックなカメラです。

見た目は木のおもちゃのようなデザインをしていて、横の中央の部分にはレンズのような突起が付いています。

カメラと分かっていれば「ああ、なるほど」と思えるのですが、知らない人が見たら「飾り?ケース?」と勘違いしてしまいそうな面白いフォルムをしています。

技術は超むずかしいハードカメラ

古典的なカメラと聞くと「簡単に撮影ができるのでは?」と思ってしまいがちなのですが、実はコレがとても難しい…。

写真を撮影・現像するだけでも、めちゃくちゃ手間と時間がかかってしまうため、根気とパワーがある人でないと難しい造りになっています。

利用するためにはヨウ化銀という特殊な物質を使い専用の銀板に焼き付けていきます。

現像するときには、特別な溶液を使いながら水蒸気をあててプリントしていきます。銀板1枚で1つの写真が出来上がるため取れた写真を複数焼き増しすることはできません。

そのため1枚の作品につき、この世に送り出せるのはたった1枚のみ。

デジカメに慣れてしまった私たちからすると「使いにくいカメラ」なのですが、新井卓さんにとっては「宝物のように愛おしいカメラ」なのだそうです。

ちなみに新井卓さんが持っているカメラは、写真が得意だった実のおじいちゃんのもの。

海軍だったおじいちゃんは、新井卓さんのことをとても可愛がっていたそうです。祖父ゆずりのカメラ、思い入れの詰まったカメラを使っているのですね。

アンティークカメラの良さとは

新井卓さんが愛用している「タゲレオタイプ」のカメラは骨董市やアンティーク店など、かなりレアなお店に行かないと買えないようです。

それにしても、こんなに性能の良いカメラが沢山出回っているなか、わざわざアンティークカメラにこだわる理由は何なのでしょうか。

新井卓さんは以前雑誌のインタビューで「見えないものが見える体験がいい」とこのカメラの魅力について語っています。

撮る人の力量が問われるクラシックなカメラほど、アンニュイ&自由に撮影できるというのが最大のウリ。

不便すぎるところも、ときにはカメラを撮影するうえでの大きな醍醐味に変わるのかもしれません。

新井 卓さんのSNS・インタビュー記事

新井卓オフィシャルサイト

オフィシャルサイト

TAKASHI ARAI STUDIO

Facebook

Takashi Arai Studio

Instagram(#新井卓)

#新井卓

オフィシャルサイトは作品多めで、作品についての説明が記載されているものもあるので、どんな意図で撮影されたのかなども、分かりやすく見ていてその世界に引き込まれたらあっと言う間に時間が過ぎてしまいます。

またブログもオフィシャルサイト内にあります。

エッセイなどの連載したものもありますので、こちらも内容が濃く読んでいるとドンドン引き込まれていきます。

Facebookは告知が主ですが、気になる情報を頻度よく更新されていますので、チェックしておく方がいいかも。

Instagramに関しては残念ながらされていないようです。

#新井卓では新井卓さんの展覧会や講演の様子がアップされていたりするので、また違った一面が覗けるかもしれません。

インタビュー記事 NIKKIEI STYLE

写真家・新井卓さん 19世紀の技法で撮る「核」の世界 

NIKKEI STYLEのインタビューではタゲレオタイプのカメラのことと「核」をテーマに撮影するきっかけや、その後の東日本大震災で「撮らなければいけないと思うものがわらしべ長者のように次々に現れた」と自身がどうカメラで表現しなくてはならないかが記載されています。

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新井卓さんの写真集や作品の紹介

新井卓の作品

新井卓さんの世界観にふれたところで、次に気になるのが新井卓さんの作品や写真集についてです。

新井卓さんは、どんな作品を手掛けているのでしょうか。

MONUMENTS モニュメント

「モニュメント」はブラックのブックカバーで作られています。

カパッと開けると今度は真っ白な表紙。

黒と白の大胆なコントラストにのっけからヤラれてしまいます。

中をめくると戦争をくぐり抜けた飛行機の写真・広島の原爆ドームの写真・世界地図などが出てきます。

広島の原爆ドームの写真は、まるでいくつもの写真をコラージュしたかのように、面白いデザインになっています。

空のところは虹がぼやけたような色彩になっていて「これは現実なのか?昔なのか?幻想なのか?」見ている者を戸惑わせる仕掛けになっていて、アンティークカメラの良さを再認識することができるとても素晴らしい作品です。

丘の上の小さなハカセクラース「世界のともだち」

ドイツ 丘の上の小さなハカセ クラース (世界のともだち) [ 新井卓 ]

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モニュメントとはまた違う、新井卓さんの作品に出会えるのがドイツ 丘の上の小さなハカセ クラース 「世界のともだち」 です。

主人公はドイツのベルリンに住む1人の少年。家族とたわむれたり、友だちと遊ぶ「ありのままの日常」が描かれています。

何気ない平和があふれている国ドイツも、かつては東と西で往来もできなかった街。

ひとつの国が同じ国民として暮らすことのできない「さもない日常」が散りばめられている、愛情あふれる作品になっています。

ちなみに「世界のともだち」シリーズ編は他にも色々な国から出版されています。

フィンランドやエジプト、ルーマニアなど…聞いたことはあるけれども行ったことはない国ばかり。

新井卓さん以外のカメラマンさんも活躍しているのでカメラ好きにおすすめの作品集となっています。

In the Wake 震災以後 日本の写真家がとらえた3.11

In the Wake 震災以後:日本の写真家がとらえた3.11 [ 新井卓 ]

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タイトルを見てスグお分かりかと思いますが、あの東日本大震災を取り上げた写真集In the Wake 震災以後 日本の写真家がとらえた3.11

こちらの作品集では新井卓さんの他にも、川内倫子さんやホンマタカシさんなど日本有数の写真家さんが15名も参加しています。

川内倫子が使うカメラやプロフィールから作品・写真集まで知り尽くす
写真を撮るといっても色んな被写体があって、それは人物であったり動物であったり建物や風景だったり。 女性らしさと人の温かみ、そしてちょっとノスタルジックな味わいが魅力的な川内倫子さんの写真。

それぞれのカメラマンが見た「東日本大震災のリアル」を描いているため、色々な角度から歴史にのこる震災の様子を目の当たりにすることができます。

震災をテーマにした作品ということもあり、内容はやや重たいものが多いのですが、それでも見ている人に「貴重な何か」を訴えかけてくれる作品集になっています。

この写真集はアメリカでも同時発売されている一風かわった写真集。アメリカにお住まいの方は、この写真を見て何を思い何を感じるのか…気になります。

新井卓さんまとめ

タゲレオタイプと言う唯一無二な技法で撮影される写真は複製も引き伸ばしも出来ない1点物の写真です。

今のご時世、もうちょっとこう撮っておこうよか、念のためにコレも、、なんて撮影しちゃったりする物ですが、タゲレオタイプではそうはいきません。

その1枚にかける労力、想いが素晴らしい写真になっているのだと思います。

私もなんとなくで、、、とかじゃない、この構図でこう撮ってと、写真一枚一枚にもっと表現を考えて撮っていかなければと感じさせてくれる新井卓さんでした。

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