前回の「どこに写真を落とし込むか逆算して考える撮影がキモになる」で、完成形を想定しておくことが大事だとお伝えしました。
ここでもう1つ、写真を仕事にするならば大事な要素があります。
それはどうデザインされるかの理解を深めることです。
写真を仕事にまでする気がないなら考えなくても良いですが、その気があるなら必ず知っておいて欲しいです。
この考えは、お金をもらっているプロのカメラマンでさえしていない人がいて、腹ただしいのと同時にしっかり理解していると他と差別化が図れるからです。
被写体の構図ではなく、媒体の構図からデザインを考える
これは僕が元々からカメラマンではなく、デザイナーを経てカメラマンもしているから分かることなのですが、媒体に落とし込んだときにどうデザインされるかを考えていないカメラマンは良くないです。
実際にあったもので、商品撮影の依頼で撮影されているのに、商品の大きさに合わせて横の構図・縦の構図だけで納品されていたパターンがありました。
(こちらは縦構図でも統一された良い例)
一見それでも良い感じもしますが、HPやメニューで商品一覧で紹介するときに縦横の構図バラバラで紹介されていることってないですよね。
相当デザインが凝っていない限り、普通は縦か横に統一されているはずです。
結局デザインされる方は一部切って同じ構図で配置したりするのですが、ピントや背景のボケ具合にもばらつきが出てしまいます。
それならば撮影の時点で、多少上下が切れたとしても同じ構図のカットを撮影しておくべきです。
これって後にどう使われるかの考慮が全然なされてないと思います。
でも一見すると良い写真に見えるのでお客さんもその時はOKを出すのですが、いざ媒体に落とし込むとあんまり良くない見た目になったりすることはザラです。
こんなカメラマン、どんなに良い写真が撮れたってお客さんのことを考えていなさ過ぎです。
でも案外多かったりするんです。
この事は集客にも関係してくるのでChapter5で詳しくは説明しますが、プロのカメラマンでさえ出来ていない人がいるからこそ、後にどうデザインされるか意識して統一したカットを撮影する事でも信頼は勝ち取っていけるのを覚えておいてください。