風景撮影や星空撮影、花や野鳥の撮影、屋外でのポートレートなどで天気はとても重要な撮影要素になります。
天気を正確に知るということは、屋外撮影ではとても重要です。
天気予報の見方や、よく当たると評判の天気予報サイトについてみていきましょう。
天気予報はどこも似たりよったり?
スマホが普及してから、様々な天気予報のサービスを目にする機会が増えましたよね。
単に、ウェブサイト上で天気を表示してくれるものに限らず、ウィジェットで表示してくれたり、雨が降りそうになるとアラートで教えてくれるものなど様々な天気予報サービスが登場しています。
以前は天気は新聞やテレビでしか見ることができなかった天気予報ですが、今や様々な会社から様々な方法で天気予報が発信されています。
いろいろなサービスがある天気予報ですが、実は予報内容はそこまでバリエーションがないということをご存知でしょうか?
日本には気象業務法という法律があり、天気予報は気象庁に許可された事業者しか提供することができません。
そのため、スマホアプリなどで天気予報を発信しているサービスの多くは、予報業務許可事業者から天気予報の提供を受けて、それをそのまま発信しています。
そのため、多くの天気予報サイトやサービスを見比べても内容に大差がないということもあります。
天気予報の意味を知ろう
まずは天気予報を正しく理解するために、天気予報の表現についてみていきましょう。
天気予報には正確に天気を伝えるための決まった表現方法があります。
快晴と晴れと曇りの違い
天気予報は晴れマークだけだったのに、空は雲があちこちに見えているなんてことありますよね。
天気予報は同じ晴れでも、「晴れ」と「快晴」があります。
快晴は空の2割以下の雲の量、晴れは空の8割以下の雲、曇りは9割以上の雲と決められています。
つまり単に晴れのときは空にはけっこう雲があり、快晴でも空には雲があることもあります。
「一時」、「時々」、「のち」の違い
「曇り一時雨」、「曇り時々雨」、「曇りのち雨」それぞれの違いわかりますか?
一時は予報期間の1/4以下でその現象が起きるときに使います。
例えば朝の5時から11時までの予報が曇り一時雨のときは6時間のうち、1時間半くらい雨が降るという予報です。
一時というのは連続的に降るという意味で、合計1時間半という意味ではないので、一度降ったあとは降らない予報です。
時々は予報期間の1/2以下で起きる現象で使います。
曇り時々雨では断続的に曇りの合間に雨が降るということです。
雨の時間が多い場合は雨時々曇りとなります。
「のち」は文字通り、予報期間の後半に天気が変わることを示しています。
「のち」に似た表現として、「はじめ」という言葉もあります。
「はじめ」は予報期間の前半の状態が「のち」よりも短い場合に使います。
「晴れのち雨」よりも「はじめ晴れから雨」の方が晴れの時間は短くなります。
この様に、普段何気なく見るテレビの天気予報でも、表現方法を知ることでより詳しく天気を理解できます。
降水確率
降水確率は正しく理解していますか?
降水確率50%というのは、予報期間の半分だけ雨が降るという意味ではなく、雨が降るかどうかは1/2ということです。
また、降水確率は1mm以上の雨が降る確率であり、20%よりも30%の方が強い雨が降りやすいというわけではありません。
20%でもゲリラ豪雨が降る場合もありますし、90%でもパラパラとしか降らないこともあります。
また晴れの予報でも1mm未満の雨が降ることもあるというわけです。
長期予報天気予報
天気予報に求める情報の1つに長期予報があるのではないでしょうか。
撮影の予定は週末という場合もありますが2週間後や来月ということもあります。
最近の天気予報は1週間ではなく、10日間発表されていたりもしますよね。
これは気象庁のガイドラインが2012年に変更になったことで10日先までの詳細な予報を発表することが可能となったからです。
さらに2019年にも変更があり、不確実性に関する情報(信頼度など)を足すことで16日先の天気予報を発表することも可能になりました。
それよりも長期の予報、1ヶ月先や3ヶ月先の予報は正確性に劣るので1日単位で天気予報を発表してはいけないという決まりになっています。
そのため、1日単位で天気予報がわかる最長は16日先までということになります。
おすすめの天気予報サイト・アプリ
先程書いたように、天気予報サービスは予報許可事業者に提供を受けた情報を流している場合も多くあります。
そこで今回は予報許可事業者ごとに天気予報サイトをみていきましょう。
気象庁
https://www.jma.go.jp/jp/yoho/
天気予報は気象庁が収集、解析した気象データを元にして予報許可事業者が予報しています。
ならば、情報元である気象庁の天気予報を見ないわけにはいきません。
気象庁の予報は正確性を重視しているので、あまり長期の1日予報はしていません。
その代わり、週間予報でも信頼度を発表しているので、予報が当たるかどうかをチェックできます。
日本気象協会
日本気象協会は運輸省(現国土交通省)所管の財団法人として発足した協会です。
以前はテレビやラジオへの天気予報情報は日本気象協会が独占的に提供していました。
現在も多くのメディアに天気予報情報を提供していますが、予報許可事業者が増えたことで以前ほどの独占状態にはありませんが、多くのマスメディアが日本気象協会発表の天気予報を採用しています。
歴史もある協会ということでデータも豊富なので天気予報を見るなら気象庁の次に日本気象協会もチェックすることも必要でしょう。
16日先までわかるウェザーマップを利用した天気予報アプリ
https://weather.yahoo.co.jp/weather/
Yahoo!天気はウェザーマップの予報提供を受けて予報を発信しているサービスです。
単体のYahoo!天気アプリでは雨雲接近アラームなどが便利です。
アプリをわざわざインストールしなくても、WebのYahoo!JAPANトップページの天気予報から簡単にアクセスして現在地の天気予報を確認できます。
ウェザーマップはウェザーニューズと混同されがちですが、TBSの天気予報で有名な森田正光さんが創業した会社で、16日先までの天気予報を発表していることが特徴です。
Yahoo!天気アプリを使えば16日先の天気まで確認できます。
ウェザーニューズ
ウェザーニューズはWebで24時間天気番組ウェザーニュースLiVEを放送していることで有名な会社ですね。
その他にもBSやCSで天気予報番組を放送していたこともありました。
天気予報事業者としては1970年創業と老舗で、民間の予報事業者としては世界最大級となっています。
昔テレビで誰もが見たことあるヤン坊マー坊天気予報はウェザーニューズの提供情報です。
ライブ動画以外にも、アプリなどで天気予報を確認することもできるので、様々な天気予報を参考にするならウェザーニューズもチェックすると良いでしょう。
国土交通省のデータ(XRAIN)を利用した天気予報アプリ
気象庁は国土交通省の外局ですが、国土交通省は気象庁とは別に天気情報を収集しています。
それがXRAINという気象観測システムです。
250m四方で1~2分という密な範囲と時間の天気情報を取得し予報に役立てることができます。
アメデス~XRAINはXRAINの情報を見ることができるアプリで、よりリアルタイムに雨雲の接近などを見ることができます。
有名天気予報アプリGPVに変わる新たな天気予報サービスSCW
GPV気象予報は気象庁や米国海洋大気局の気象予測モデルをスーパーコンピューターで独自解析した天気予報を提供しているサービスです。
より細かい範囲の天候の変化を予測してくれることから、登山をする人など局地的な予報を求める人々から人気のサービスとなっています。
2017年からGPVはSCWとしてより詳細な天気情報を発信しています。
一部サービスは有料ですが、無料でも十分信頼できる天気情報を得ることができます。
サイトだけでなく、アプリも充実しているので、局地的な天気予報を知りたい場合はSCWの有料会員になっても良いでしょう。
まとめ
- 天気予報は予報許可事業者しか予報できない
- 複数の天気予報を比較するときは予報許可事業者が被らないサービスを比較
- 長期予報は1日単位では16日先まで
こうして見ていくと天気予報は万能とも思えますが、実はそうでもありません。
地球の大気は、バタフライ効果と言って、中国で蝶々が羽ばたいただけでニューヨークの天気が変わってしまうほど変化しやすく予報が難しいものです。
複数の天気予報を参考にしたり、撮影の朝、空を見て雨の雰囲気があるなら晴れ予報でも雨具を準備するなど、準備万端にすることも大切です。
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