廃墟。
本来なら汚く荒れ果てた人が行きたくない場所。のはずなのに、なぜか魅せられる惹きつけられる場所。
私が一眼レフカメラを持って廃墟撮影に行ってしまう魅力とは
私は一眼レフカメラを購入したきっかけが仕事からだったので(デザイナー兼広報をしとります)趣味としてのカメラは何を撮るというのは初めはなかったのですが、せっかく買ってカメラで何か撮ることを原動力に色んなところに行って見ようと思うようになりました。
ただ、みんなと同じような場所に行っても面白くないし、綺麗なものや場所を撮るといってもネットを探せばもうそれだけで息を飲むような写真が見れる時代なので、実際に自分がその場所に行くのが多少困難であまり人がいけない場所で、行った時に普段では感じられないような気持ちになる場所はどこだろうと考えた時に廃墟に行ってみたいと思うようになりました。
実際にどこか廃墟に行ってみて、あまり魅力に感じなければ、また違うスポットを考えればいいので、とりあえず私が一番初めに行ったのは廃墟というか廃村でした。
山の奥を進んだ先に、誰もいない自然の音だけが聞こえる廃村がひっそりと時間が止まったようにそこにあります。
心霊的な怖さには疎い方ですが、山なので熊が出たらどうしようという恐怖は多少あるものの、写真を撮る撮らないに関わらず、私には居心地の良い空間に感じました。
普段の人と人とのやりとりによるストレスや仕事であれやこれをしなければいけないって考えてばかりの生活からポイっと切り離された場所にやってきたような感覚で、そもそも今誰もいないこの空間で自分がどんな風に振舞ってもいいし、ストレートな感情以外は考える必要がなく、なんとなく子供に戻ったような気持ちです。
別に怖けりゃ怖いで叫んだって誰に咎められる訳でもなし、一向に構わない。
もうこの時点で、廃墟(ここでは廃村ですが)に惹かれました。
そして誰もいないからこそ、時間をかけて自分の撮りたいようにじっくり何度でもその雰囲気をどう表現したいか試行錯誤できるのも廃墟撮影の魅力です。
雰囲気たっぷりの廃村での撮影
道中での一枚。こうやって写真で見るとまぁまぁ怖そうに感じますが、そんな怖いって感じはしないです。むしろ、マイナスイオンがめっちゃ出てそうって思いながら歩いていきます。
この写真、じっと見ていたら見てはいけないものが写ってるんじゃなかろうかって思うんですが勿論なにも写っていません。でもこんな雰囲気、普段の生活している場所からでは撮れないでしょ?
荒れ放題です。でもそれが人の生活としての時間だけが止まっていて、それでも自然としても世界は進んでいてノスタルジックな気持ちに浸れるのが好きです。
そんな訳で廃墟の魅力にハマってしまった私は、自分が住んでいる地域を調べると割と日本でも有名な廃墟や、廃村、隣の県にも多く廃墟があったので徐々に行っては廃墟撮影をしている次第です。
廃墟撮影の危険度
でも、やっぱり廃墟。
廃墟になった理由ってのがあって、それは利便性が悪く当時は栄えていた場所が衰退してパターンが多いので、行くまでの道中が険しかったり、単純に危ない場合があるということ。
この間ルートを思いっきり間違えて、すごい険しい山の中を歩くハメになり途中どうしても川を渡らないと行けず、渡っていたらコケて下半身がビショビショになる苦い思いをしました。もうテンションだだ下がりの、このまま進んで行けば体調を崩すのも確実で仕方なく踵を返して帰りました。
この時、カバンは背負うタイプの防水のもので、カバンの中にカメラをしまっていたので大事にはいたりませんでしたが、手で持っていたり、防水じゃないカバンだったらと思うとゾッとします。
また、先にもお話したように利便性が悪いという場合、山間だったり結構生い茂った場所をいくパターンも多く、夏なんかはヒルに襲われる危険度がかなり高いそう。なぜ曖昧にそうって言ったかは、心霊なんかは怖くない分ヒルなんかの虫が怖かったりするので、夏の間は虫の危険度の低いところを重点的にいくからです。
他のかたの廃墟撮影のHPとか覗いていると、夏に行ったら十中八九十中八九ヒルにやられていることが書かれていますからね。怖い怖い。
廃墟の撮影で学んだこと
技術的な面で言うと、昼間でも結構暗い場所が多いので三脚が必須であり、絞りやシャッター速度を調整して自分の好みの雰囲気・明るさになるまで四苦八苦しながら何度も撮影するので感覚ではなく真剣にこうしたいって自分の表現を考える場になること。
何度も考えているうちに、次に行った廃墟ではある程度このくらいでいけるんじゃないかって調整を感覚で出来るようになり、またその微調整を考えて、頭に体に憶えこまれていってる感じはします。
あと精神面で言うと、なんとなく買い物ついでよれる場所ではないので、調べて何が必要か用意して、撮影する時間を考えて出発する。
プチ冒険なので、無事にまずついて(結構厳密な場所っていうのは調べても載ってなく、大体の場所までは車で行けても、そこから先は歩いていくしかないので)準備したもので滞りなく自分が思うような撮影が出来、納得のいく写真が撮れていたらこれはもうレベルアップしてるんです。
何がどのようにかは伝えづらいですが、仕事ですら1から10まで自分の意思のみで行動することはない世の中で、この廃墟を撮影してくるミッションコンプリートすると達成感があります。
逆に良い写真が撮れなかったら、「チクショー今度こそ待ってろよ」と勝手にリベンジすることを胸に刻みます。
なので、行動力が以前よりかなり広くなりました。これはとても自分にとってプラスになったと思っています。
最後に
とはいえ危険も多い廃墟。
私は魅了されてしまったのでこのまま撮影をして行きますが、もしこれから廃墟を撮影して見たいなって方にはこのブログを読んで参考にしてもらえれば幸いです!
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