本格的にフルサイズミラーレス時代に突入して一眼レフカメラからミラーレス機に買い換えた方も多いのではないでしょうか?
最新のフルサイズミラーレスカメラが買える方なら、レンズに関してもいい値段のものも買えるかもしれません。
ですが本体、標準レンズを買い換えた時点でそこそこの金額がいっているけど、やっぱり欲しくなるのが広角レンズ。
お金は抑えたい、でも広角レンズは欲しい!ってのが悩ましいところ。
私のように最新のフルサイズミラーレスではない、今がお買い得なα7Ⅱなどの一つ前のモデルを手に入れた方に見ていただきたいSONY Eマウントの価格別おすすめ広角レンズをご紹介したいと思います。
純正のレンズは高いし、買えないのは知っているよ!って方は「10万円以下で買えるSONY Eマウントレンズ」からご覧ください。
SONY純正の広角レンズについて
一般に広角レンズはフルサイズ(35mm換算)で28〜35mmを広角レンズ、24mmよりさらに広い画角を超広角レンズと区別されていますが、28〜35mmは標準ズームレンズでもカバーされて画角なので、24mm以上のレンズに絞って紹介します。
それを踏まえてSONY Eマウントのフルサイズ純正の広角レンズなのですが、実はどれも価格が非常に高くラインナップも少ないのです。
ツァイスのレンズも含めて純正の広角レンズはたったの3つ
SONY ズームレンズ FE 12-24mm F4 Gレンズ SEL1224G
まずは 「SONY FE 12-24mm F4 Gレンズ SEL1224G」
スペック | SONY FE 12-24mm F4 Gレンズ SEL1224G |
対応マウント | ソニーEマウント |
焦点距離(mm) | 12-24 |
解放F値 | 4 |
最短撮影距離(m) | 0.28 |
最大撮影倍率(倍) | 0.14 |
フォーカス | AF/MF |
レンズ構成(群-枚) | 13-17 |
絞り羽根枚数(枚) | 7 |
画角(35mm換算) | 122°-84° |
最大径×長さ(mm) | 87×117.4 |
重さ(g) | 565 |
フィルター径(mm) | 装着不可 |
Amazonでの価格で187,800円。
SONY純正の中で最大の広角域となる12mmが魅力的で広角域で発生しやすい諸収差が抑制されていますので、画面周辺まで高解像になっています。
ただ高い!
α7Ⅲですら本体で安いところで200,000円ほどで購入できるのに、広角レンズだけにここまでの金額はなかなか手が出せそうにないのが現状かと思います。
SONY ズームレンズ FE 16-35mm F2.8 GMレンズ SEL1635GM
スペック | SONY FE 16-35mm F2.8 GMレンズ SEL1224G |
対応マウント | ソニーEマウント |
焦点距離(mm) | 16-35 |
解放F値 | 2.8 |
最短撮影距離(m) | 0.28 |
最大撮影倍率(倍) | 0.19 |
フォーカス | AF/MF |
レンズ構成(群-枚) | 13-16 |
絞り羽根枚数(枚) | 11 |
画角(35mm換算) | 107°-63° |
最大径×長さ(mm) | 88.5×121.6 |
重さ(g) | 680 |
フィルター径(mm) | 82 |
Amazonでの価格は243,200円。
「SONY FE 12-24mm F4 Gレンズ SEL1224G」よりさらに高いSONYの最高峰GMレンズ。
広角域は「SONY FE 12-24mm F4 Gレンズ SEL1224G」より狭い16mmですが、なんといってもF値が2.8で明るいのが魅力です。
ただこのレンズが買えるなら、大体のレンズ買えるんじゃね?ってくらいの金額なのが恐ろしいところです。
SONY ズームレンズ Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS SEL1635Z
ようやくSONY純正で唯一頑張れば返そ言うなのが「SONY Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS SEL1635Z」
スペック | SONY Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS SEL1635Z |
対応マウント | ソニーEマウント |
焦点距離(mm) | 16-35 |
解放F値 | 4 |
最短撮影距離(m) | 0.28 |
最大撮影倍率(倍) | 0.19 |
フォーカス | AF/MF |
レンズ構成(群-枚) | 10-12 |
絞り羽根枚数(枚) | 7 |
画角(35mm換算) | 107°-63° |
最大径×長さ(mm) | 78×98.5 |
重さ(g) | 518 |
フィルター径(mm) | 72 |
Amazonでの価格は127,253円
純正のレンズの中では安いと言っても、やはり100,000円は軽く超えるのが痛いところ。
ツァイスレンズであり、SONYの広角GレンズとGMレンズの焦点距離とF値の間をとったようなスペックです。
先の2つのレンズと比べるとどうしても見劣りしてしまうスペックであり、いっその事「ズームレンズではなくて単焦点の16mm F2.8とかの方が良かったのに」と思ってしまうのは、私の我儘でしょうか。
こんな訳で、SONY 純正の広角レンズは中々に敷居が高く、価格と機能面からお眼鏡に叶う広角レンズがないのが貧乏人には辛い現実です。
ここまでは正直に言って蛇足の話。
次からが本題になっていきます。。すいません長かったですね。
10万円以下で買えるSONY Eマウントレンズ
ここからがいよいよ本題。
純正に拘らずサードパティ製のレンズでも良いものはありますので、紹介して行きたいと思います。
SAMYANG サムヤン 14mm F2.8 ED AS IF UMC
まずは一番安価である「SAMYANG 14mm F2.8 ED AS IF UMC 」
スペック | SAMYANG 14mm F2.8 ED AS IF UMC |
対応マウント | ソニーEマウント |
焦点距離(mm) | 14 |
解放F値 | 2.8 |
最短撮影距離(m) | 0.2 |
最大撮影倍率(倍) | 0.12 |
フォーカス | MF |
レンズ構成(群-枚) | 10-14 |
絞り羽根枚数(枚) | 7 |
画角(35mm換算) | 113.9 |
最大径×長さ(mm) | 97.5×85.5 |
重さ(g) | 505 |
フィルター径(mm) | 装着不可 |
焦点距離14mmでF値が2.8でAmazonでの価格は54,880円 !
「価格.com」などで調べれば最安値で37,240円で販売しているところもあります。
「そう、こんなスペックが欲しかった!」とは思いませんか。
「なんだー安くであるじゃん」と言いたいところですが、勿論デメリットは存在します。
MFフォーカスのみの対応
まず第一にAF(オートフォーカス)が使えません。
MF(マニュアルフォーカス)のみの対応なのです。
これは使う方によって許容できるかどうかが大きく分かれるところだと思います。
広角レンズなので撮影する主な対象は風景などが多いと思いますので、瞬時に撮影をこなさなければならない状況でなく、MF操作が苦手でなければ1本買っておくのもアリかと思います。
レンズフィルターは装着不可
またもう一つのデメリットして、レンズ部分が出っ張っているためレンズフィルターの装着ができません。
そのため保護フィルターは勿論、NDフィルターなども魚眼レンズなどでもつけられる特殊なものを除いて装着不可となっています。
まぁただ正直この価格であれこれ注文をつけるのもナンセンスなので、MFフォーカスでも良いよ!って方にはおすすめします!
SAMYANG AF 14mm F2.8
スペック | SAMYANG AF 14mm F2.8 |
対応マウント | ソニーEマウント |
焦点距離(mm) | 14 |
解放F値 | 2.8 |
最短撮影距離(m) | 0.2 |
最大撮影倍率(倍) | 0.12 |
フォーカス | AF/MF |
レンズ構成(群-枚) | 10-14 |
絞り羽根枚数(枚) | 7 |
画角(35mm換算) | 113.9 |
最大径×長さ(mm) | 97.5×85.5 |
重さ(g) | 505 |
フィルター径(mm) | 装着不可 |
こちらの価格はAmazonで81,512円
AF機能搭載の14mm
あれって思った方もいるかもしれませんが、考えている通り!
一つ前に紹介した「SAMYANG 14mm F2.8 ED AS IF UMC 」のAF機能が搭載されたモデルです。
さっきの「SAMYANG 14mm F2.8 ED AS IF UMC 」の広角レンズ良いんだけどMFしかできないのがなーと考えている方にはうってつけの広角レンズなのです。
こちらも同じくデメリットしては、レンズが出目なのでフィルターを装着できないのが難点。
ただフィルターはつけなくても問題なし!って方は、このレンズかなり魅力的に映るんではないでしょうか!
広角域14mmは中々ないので、それが10万円以下ってのはサードパティ製の成せる技です。
SAMYANG その他の広角レンズ
まだ他にも紹介したいレンズが多いのでSAMYANGのおすすめとまではいかないけど、次点の候補に入れたいレンズもご紹介します。
SAMYANG 12mm F2.8 ED AS NCS FISH-EYE
スペック | SAMYANG 12mm F2.8 ED AS NCS FISH-EYE |
対応マウント | ソニーEマウント |
焦点距離(mm) | 12 |
解放F値 | 2.8 |
最短撮影距離(m) | 0.2 |
最大撮影倍率(倍) | – |
フォーカス | MF |
レンズ構成(群-枚) | 8-12 |
絞り羽根枚数(枚) | – |
画角(35mm換算) | 180° |
最大径×長さ(mm) | 77.3×98.7 |
重さ(g) | 525 |
フィルター径(mm) | 装着不可 |
AmazonではSONY Eマウント用は販売されていないのですが「価格.com」で54,150円で販売されています。
広角域としては12mmと先に紹介したレンズよりさらに広いのは良いのですが、フィッシュアイと魚眼レンズなので、周辺収差はあまりよくないと思われますのでおすすめではなく、次点にしています。
またこちらもMF操作のみの対応になっているのもデメリット。
面白いレンズだとは思うのですが先程までのレンズと比べると、さらに使い勝手が悪い印象を受けます。
SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMC
スペック | SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMC |
対応マウント | ソニーEマウント |
焦点距離(mm) | 20 |
解放F値 | 1.8 |
最短撮影距離(m) | 0.2 |
最大撮影倍率(倍) | – |
フォーカス | MF |
レンズ構成(群-枚) | 12-13 |
絞り羽根枚数(枚) | – |
画角(35mm換算) | 98.4° |
最大径×長さ(mm) | 83×114.4 |
重さ(g) | 525 |
フィルター径(mm) | 77 |
「SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMC」はAmazon価格で63,670円
F1.8とかなり明るいのが魅力のレンズで、こちらもおすすめのレンズに入れようか迷ったのですが、MF操作のみと広角域が20mmのため次点の扱いにしました。
人によってはこちらのレンズの方がF値が明るいので、20mmでもOKって方にはいいかもしれませんが、私的には広角レンズを買うなら広角域の方が重要なので悩ましいところ。
VoightLander フォクトレンダー ULTRA WIDE-HELIAR 12mmF5.6 ASPHERICAL III E-mount
続いてはSAMYANGから変わって「VoightLander ULTRA WIDE-HELIAR 12mmF5.6 ASPHERICAL III 」
スペック | SAMYANG 20mm F1.8 ED AS UMCVoightLander ULTRA WIDE-HELIAR 12mmF5.6 ASPHERICAL III |
対応マウント | ソニーEマウント |
焦点距離(mm) | 12 |
解放F値 | 5.6 |
最短撮影距離(m) | 0.3 |
最大撮影倍率(倍) | 1:19.2 |
フォーカス | MF |
レンズ構成(群-枚) | 10-12 |
絞り羽根枚数(枚) | – |
画角(35mm換算) | 121° |
最大径×長さ(mm) | 67.4×68.3 |
重さ(g) | 350 |
フィルター径(mm) | 装着不可 |
こちらが実はAmazonだと108,980円と10万を超えてしまうのですが「価格.com」の最安値で97,190円と10万円以内ギリギリでなんとかおすすめ枠にランクイン。
デメリットはF5.6とMF操作
F値は5.6とあまり良くなく、またMF操作のみなのがデメリットとなります。
これだけを見ると高い割にあんまり良くないんじゃない?って思うかもしれませんが、やはり高いのにはそれなりのわけがあります。
メリットは歪曲収差の徹底排除
広角域になればなるほど気になるのが歪曲ですが、この歪曲収差を徹底的に排除された設計になっています。
広角で撮れたはいいけど、伝えたい写真が歪曲しているとせっかくの写真が台無しです。
Lightroomなどのソフトで補正することも可能ですが、やはりそこはなるべくレンズ側が頑張って欲しいところ。
そんな歪曲収差を12mmでありながらならないように作られているからこそ金額はそこそこしますが、得られる満足度は変わってくると思います。
MFながら電子接点を搭載
MFのみの操作ではありますが、電子接点が搭載されていますので、撮影のExif情報(撮影の詳細なデータ)は反映されます。
また、カメラ側の5軸手ブレ補正にも対応できますので、MFでありがながらその辺りの撮影でのサポートがされているのは有難いところです。
小型・軽量
スペック表を見てもわかる通り、今まで紹介したレンズよりもかなり小型で軽量なのがわかります。
どこに持っていくにしても、広角レンズ1本だけってことはあまりなく、どうしても標準レンズと広角レンズの組み合わせになることが多いので、小型なのは結構助かります。
ここまで見るとデメリットを考えても12mmで、メリットも他にないものが多いためおすすめしたいレンズです!
LAOWA ラオワ 15mm F4 WIDE MACRO
こちらはあまり聞きなれないメーカーかもしれませんが「LAOWA 15mm F4 WIDE MACRO」の広角レンズ
スペック | LAOWA 15mm F4 WIDE MACRO |
対応マウント | ソニーEマウント |
焦点距離(mm) | 15 |
解放F値 | 4 |
最短撮影距離(m) | 0.47 |
最大撮影倍率(倍) | 1:1 |
フォーカス | MF |
レンズ構成(群-枚) | 9-12 |
絞り羽根枚数(枚) | 14 |
画角(35mm換算) | 110° |
最大径×長さ(mm) | 74.7×83.8 |
重さ(g) | 410 |
フィルター径(mm) | 77 |
こちらはAmazon価格で73,386円
ちなみに「LAOWA ラオワ」は2016年に日本に上陸した中国のレンズメーカーです。
特徴として他にない特徴的なレンズがラインナップしており、今回紹介するレンズも広角レンズにはあまり見られない特徴があります。
超広角でありながらマクロ撮影が可能
これが最大の魅力と言っても過言ではないのですが、15mmの超広角域にも関わらずマクロ撮影ができます。
上の写真のように被写体に寄っているのに背景もかなり広く撮影できると言った、このレンズでしか撮れない撮り方ができるのが面白いです。
なので今まで紹介してきた広角レンズは、風景向きなのに対して「LAOWA 15mm F4 WIDE MACRO」は風景+ポートレートなどの被写体のある写真に対して効果のあるレンズです。
もちろん風景のみ撮影もできますが歪曲収差は「VoightLander ULTRA WIDE-HELIAR 12mmF5.6 ASPHERICAL III 」とかと比べるとあまり良くはないようなので、こちらはクセのある写真を撮りたい!他の人と違う表現をしたい!って方におすすめしたいレンズなのです。
フィルターの装着可
さらにレンズ前面がフラット作りになっているため、こちらのレンズにはフィルターを装着できるので、よりいろんな表現を楽しみことができるのが分かっていますね!
TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD (Model A046)
例外的にもう一つだけ広角レンズをご紹介。
現時点でわかる詳しい情報は以前に記事にしているのでお時間あればそちらも見ていただけると幸いなのですが
今年の中頃に発売されるであろうTAMRONの広角レンズは「SONY FE 16-35mm F2.8 GMレンズ SEL1635GM」 に匹敵するであろう性能でありながら、比較的安価で発売される可能性が高いです。
私の予想では110,000円なので、少し10万からははみ出てしまいますが、10万ちょいまでは出せるぞ!って方はこちらもチェックしておいた方が良いかと思われます。
まだまだ出回っている情報が少ないため、知れる情報は少ないですが予算に応じては、このレンズが一番のおすすめになるやもしれません。
まとめ
いかがだったでしょうか?
割とサードパティでも有名どころではないクセのあるメーカーばかり紹介してしまったような気がしますが、私自身が広角レンズが欲しすぎるのにお金がないので調べまくった結果なのでご了承くださいませ。
実際にレンズは違えど同じようなことをやっている人のブログも見たことがあるのですが、四隅が暗くなる周辺減光が酷く、クロップ機能(APS-Cサイズに画面を切り抜く機能)を使っても周辺減光が全て消えた状態にはならないようです。
否定する訳ではありませんが「これで大丈夫」的な内容が書かれていましたが「いやいや、まだ減光してるやん」と思っていたので、店員さんのアドバイスはやはり正しいのだと思います。
ですからフルサイズにはフルサイズの広角レンズをしっかり使用したいのでご紹介した今回のレンズ群ですが、参考になれば幸いです。
私自身は「TAMRON 17-28mm F/2.8 Di III RXD (Model A046)」の価格次第でTAMRONを買うか、一番安価な「SAMYANG 14mm F2.8 ED AS IF UMC 」or特徴的な「LAOWA 15mm F4 WIDE MACRO」を購入予定です。
どれを買っても価格に見合った、納得できる1本として使っていくと思います!