美術品って聞くと少し敷居が高く感じるかもしれませんが、アーティスティックなものほど被写体として面白いものってないんじゃないでしょうか?
でも普通、美術館って撮影NGですよね。
それが撮影NGになっていないところがあります。
それが今回紹介する現在も開催中の「BIWAKOビエンナーレ2018」
まずはビエンナーレってそもそも何よってところから、オススメの撮影スポットまで全展示会場を回った私の独断と偏見で紹介していきます!
BIWAKOビエンナーレ2018 “きざし〜BEYOND”とは
会場:滋賀県近江八幡旧市街
開催期間:2018年9月15日(土)〜11月11日(日)
時間:10:00〜17:00
休場日:火曜日
料金:一般2200円 学生1500円 中学生以下無料
2001年、21世紀の幕開けとともに始まったBIWAKOビエンナーレ。
会場となる近江八幡旧市街は、豊臣秀次により築かれた城下町を基礎とし、近世では近江商人発祥の地として発展しました。
そして現在では国の重要伝統的建造物群保存地区として選定されているものの、放置されている空き家も多く、そういった貴重な建築物を活用するために国内外より集まったアーティスト達による空間との作品のコラボレーションした美術展覧会が「BIWAKOビエンナーレ」です。
美術展覧会と聞くと堅苦しそうですが、ビエンナーレって聞くとまだ緩そうな気がしないでもないですが実際にそうで、運営をされているのがNPO法人であとは地域の方々で開催されていますのでゆったりとした感じの中で、街全体で行われています。
それでは全12箇所で展示が行われていた中でも、おすすめのスポットを紹介していきます!
尾賀商店(総合案内所)
総合案内所もかねているこちらでまずはチケットを買うことが出来、また築150年の歴史をもつ建物は中が倉庫ギャラリーになっており、広い空間のなかに無数の照明が綺麗に配置されています。
広角で広めに撮ったり、あえて寄って撮ったり、撮り方によって色んな印象に変化するので撮影していても面白いです。
他の会場にも言えることですが、かなり暗い場所も多く人によっては三脚を持参している方もいましたが、実際にそこまですると他の迷惑にもなるので、何とか手持ちで耐えられるくらいのシャッター速度で撮影するほうが良いかなと思います。
まちや倶楽部
こちらは300年近くの歴史を持ち2008年まで操業されていた西勝酒造の旧工場で現在は近江八幡旧市街のまちづくり、コミュニティビジネス等の活動拠点として活用されている建物です。
入り口は割と狭めで外観からはそこまで大きく感じないのですが、入ってみると酒造りに必要なむろや蔵がありとても広く、それぞれが独立した2階に別々の場所からいけるので、さながら迷路のような空間で軽いアトラクションの用にさえ感じます。
入ってすぐのところの通路から横の空間に座敷があるのですが、そこには上の写真のような感じで昭和を感じるテレビや鏡に樹木化したような女の子が座っています。
これ結構まじまじと見てもよく出来ていて、ちょっと怖くなるほど。
ここも結構暗いのもそうなのですが、女の子の色が黒いのもあって少しピントが合いにく買ったりします。
いっその事マニュアルでピントは合わせたほうが楽かもしれません。
さらに進むと少し広がったところに女の子の石像が横たわっています。
その他にも傘やぬいぐるみ、靴なども同じく石像で散乱した感じで展示されています。
こちらは全体が均一に暗いのでISO感度をあげたりシャッター速度を調整すれば比較的に簡単に撮影出来ましたが、時間によっては光が差し込んできたので、あえてちょっと差し込んだ状態で撮影してみました。
大きめの空間の中の入った奥に展示してあったものですが、これは一瞬ギョッとしました。
後にきた人も見てギョッとしていたので「そりゃそうなるよね」と少し親近感を覚えながら改めて撮影。
ウサギにだけ照明が当たっているので、そのまま何も考えずに撮影したとしても上の写真のような、他にはない雰囲気の写真が撮影出来ます。
ただちょっと怖いです。
さらに奥に進むと、かなり拓けた何もない空間になっており、こちらには薬莢を使ったオブジェのアートが展示されています。
すごい量の薬莢で、こんなときでもなければこんな光景ってまず見ることのないものだと思います。
めっちゃかっこいい空間なのですが、ここを撮影するのは難易度高め。
通常がかなり暗く、薬莢もそこまで明るいものではないし、あまりにカメラの設定で全体的に明るくしてしまうとコンクリの壁の白のほうが目立ってしまい雰囲気があまりでない。。
感知式で照明があるのですが、それをつけると今度は明るすぎたり中々で実際に自分が見ているその空間をちゃんと表現しようとするなら三脚とストロボが欲しいところですが、そこまで使うのは野暮ってもので、あるものだけで雰囲気だけでもだせたら良しとします。
奥の突き当たりにもオブジェがありましたが、こちらはあんまり良く撮影出来なかったなーと写真を改めて見て感じたり。
2階に行くとこれまた格好いい銃を模した作品が展示されています。
パシャっと撮影しただけでも、下が照明で光っているので雰囲気がでていい感じになります。
ただ私が行った後のツイッターで一部の作品が誰かが落として破壊してしまったようで、アーティストの方が表現されたものが最後までちゃんと来場した人みんなに見てもらえないのは、残念でしかたなく思います。
そのほかにも、多くの作品が展示されていて「まちや倶楽部」だけでも私は1時間以上気づいたらいてました(笑)
時間を忘れてしまいます。
カネ吉別邸
1896年創業、現在も近江牛の販売として有名な「カネ吉」の所有している町家。
こちらも外観でみるいるより奥に長く、かなり広い建物でした。
かなり大きな座敷の空間に広がる黄色の布で大きな陶器を包んだ作品が並びます。
かなり開けた空間で奥の方まで見えて、どの角度から撮影するかによって結構印象は変わると思います。
私の場合は一つにピントを合わせて、他は若干ボケ気味で全体を撮影してみました。
すごい綺麗な屏風やデザインに対して、ちょっとポップな造形がなんとも可愛らしい。
これなんかインスタにアップしたら「いいね」がもらえたりするかな?
2階に行くと2畳と3畳くらいのスペースの空間があってそれぞれに作品が展示。
バブルっぽいのは、全体にバシッとピントを合わせて撮ろうとかと思いましたが、意外と難しい。。
こういうその場その場で少しずつ状況が違って設定を変えて考えるのは、勉強にもなるし楽しい。
真っ黒で花を模した作品は、少しだけ自然光が入ってきているので、なんとなく撮っても雰囲気がでて良い感じ。
これだけ見てると大きさがわからないと思うのですが、かなり小さいです。
手のひらサイズ。
そしてこの作品が「BIWAKOビエンナーレ」のポスターで使われているものなので、ぜひ撮影しておきたい作品なのですが予想外に小さく、しかも階段の登ってる向かい側にポツンと展示してあるので、撮影しにくいことこの上ない。
ただ純粋に展示を楽しんでいると「この作品ってこんなとこにあるの?」って驚きと面白さを感じると思います。
喜多七右衛門邸
江戸期から畳、麻網を中心に卸売業を営んだ喜多七右衛門の町家。
建物と建物の間に立派な庭もあり、いかにここに住んでいた喜多七右衛門が成功した商人かわかるほどに立派な住まいなのですが、その庭先にも上と同じ幼虫のような作品がちょこちょこ居ます。
こんな感じで。
怖い。
そしてデカイ。
大きいものは1m50cm以上ありそうな感じ。おそらく全展示物の中でもこれが一番キモ。。。
不気味でした(笑)
こちらは屏風。
現代アートって感じでカッコいい!
女性を模した映像の断片。
かなり暗い場所で映像が流れているのでちょっぴり怖い。
絵に見えるかもしれませんが、こちらもオブジェで手前の鹿とかは動いてました。
写真は一部分を切り取ったもので、全体像はもっと大きく所狭しとアートが広がっています。
よく観ると割と触り心地の良さそうな綿の素材で出来てそうで、接写して撮ればもっと違う表現もできるかもしれません。
村雲御所瑞龍寺門跡
最後は八幡山城趾にある日蓮宗唯一の門跡寺院。
こちらは元々、境内に入るのにお金がいるので別途でチケットを持っていても200円必要です。
中をどんどん進んで行くと
なんかめっちゃデカイて可愛らしいのいるー!
しかも何体も!
大きさは軽く私の身長を超えて2m以上あります。
こういった作品ってどうやって作っているんでしょうね?
奥にもまだいます。
ただこちらは天井に照明があるのですが、照明はあくまで元からあるものっぽくて、各々の作品に光が当たっている訳ではないので、手前にいる作品を明るく撮影しようにも後ろのほうが明るくなってしまい、綺麗に撮るのは結構難しい。
あとでの色補正まで考えないとちょっと厄介な明るさですが、迫力も踏まえて行っておいて損はないスポットです!
BIWAKOビエンナーレまとめ
如何だったでしょう?
駆け足で全12箇所の中から選りすぐりのスポットを紹介しましたが、どちらも他にはない光景が広がっていたと思います。
また近江八幡自体もすごく良いところで、国の重要伝統的建造物群保存地区としても旧市街も歩いていて雰囲気のあるスポットです。
川には屋形船も運行されていて、秋の風景に良く合います。
もう開催期間も残りわずかにはなってきていましが、ぜひ行ってみてください!