失敗の許されない運動会撮影。
当日、持ち歩く撮影用品の準備は大切です。
一眼カメラで運動会撮影をするときに必要な持ち物についてみていきましょう。
運動会で必要なレンズとカメラ
運動会撮影では当然カメラは必需品ですが、一眼カメラの場合はレンズも必須です。
特にカメラに装着するレンズを間違えると、運動会では撮影にならないということもあり得るので入念に準備しましょう。
レンズは2本
一眼カメラで運動会撮影をするにはレンズは望遠レンズと標準ズームの2本が理想的です。
競技中は当然、望遠レンズで子供の勇姿を狙いますが、お弁当や競技中以外のオフショットを撮る場合は望遠では撮影しにくいので標準ズームを使ったほうが撮影しやすくなります。
ダブルズームキットで一眼カメラの入門機を買えば望遠と標準、両方のレンズが付属しています。
運動会は望遠レンズと決め込んで1本だけ持っていくのではなく、標準レンズもカメラバッグに入れておきましょう。
競技前に望遠ズームをつけて、競技が終わったら標準ズームに付け替えてオフショットを狙うという撮影をすると様々な表情の運動会写真が撮れます。
レンズの付替えは一眼カメラの醍醐味の1つなので、運動会ではぜひ2本のレンズを活用しましょう。
高倍率ズームは使えるか
レンズの付替えは一眼カメラの醍醐味と言っても、運動会の最中に何度もレンズを付け替えるにはそれなりに手間がかかりますし、レンズ交換中にシャッターチャンスを逃してしまうこともあります。
そういう煩わしさを回避したいという場合は高倍率ズームを使うという選択肢もあります。
サードパーティ製ですが18-400mmという超高倍率レンズもあるので、この1本があれば広角から超望遠までカバーできます。
まさに万能レンズといえる一本です。
超高倍率ズームはAF速度や追従性などでやや難があったり、やや使い方にクセもありますが、レンズ交換が不要になるというのは運動会撮影では魅力でもあります。
理想は2台持ち
運動会の理想的なカメラ装備としては、2台持ちです。
望遠ズームを装着したメインカメラに、標準ズームを装着したサブカメラを準備すれば、レンズ交換なしに、すばやく広角と望遠撮影を切り替えることができます。
高倍率ズームを使ったときのようなAFの遅さを感じることもなく撮影できます。
運動会で撮影依頼を受けたプロのカメラマンが2台カメラを持って撮影しているのはこの様な理由があります。
スマホやコンデジをサブ機に
数年一眼カメラに親しんでいると、新しいカメラを買ったときに古いカメラをサブ機に回すということができますが、最初から2台揃えるというのは大変ですね。
そういったときは、コンデジやスマホをサブ機にして、望遠は一眼レフ、近くはコンデジやスマホに任せるといった撮影スタイルにするとレンズ交換の手間が省けます。
レンズフード
キットレンズにはレンズフードが付属していない場合があります。
レンズフードは逆光や斜めから強い光が入った時におこるフレアやゴーストを軽減してくれます。
また、レンズの前玉保護という側面もあります。
劇的に写真が良くなるわけではないので、絶対に必要というものではありませんが、あった方が良いという感じのアイテムです。
運動会撮影では、密集地帯で撮影するとレンズに人が当たったりするので、レンズフードをつけていた方が安心感はあります。
通販サイトなどですぐに買えるものなので、余裕があれば準備しておきましょう。
カメラストラップは必須
運動会撮影の準備で意外な盲点となることもあるのがカメラストラップです。
人混みを移動する運動会撮影ではカメラストラップが必須です。
カメラを構えるときは、しっかりとストラップを首にかけるか、手に巻きつけるようにしておかないと、人とぶつかった時にカメラを落としてしまいます。
移動時も人やものとぶつかった時にカメラを落とさないように、ストラップで身体とカメラを繋いでおくことが大切です。
速写ストラップやホルスターはかなり便利
カメラストラップなどカメラを保持するアイテムで特に便利なのが速写ストラップとホルスターです。
速写ストラップは、三脚穴を使ってカメラをストラップに取り付けることでカメラを方から下げた状態から、すばやくカメラを構えることができるストラップです。
特に2台持ちで撮影するときは、左右に安定してカメラをぶら下げておけるので必須のアイテムとなります。
ホルスターはカメラをベルトなどに固定するアイテムで、移動時にカメラがブラブラしないようにしてくれます。
カメラホルスターがあると移動中にカメラがぶつからないようにケアする必要がなく楽になります。
予備を揃える
運動会のような撮り直しが効かない重要な撮影で大切なことが予備を準備しておくということです。
カメラは2台あれば、1台トラブったときのバックアップとして使うことができます。
先程も書いたように望遠と標準ズームをつけた一眼カメラ2台持ちが理想ではありますが、コンデジを予備に持っておくだけでも、いざというときにあるとないでは大違いです。
もちろん、カメラのメモリーカードやバッテリーも予備を準備しておきましょう。
運動会の撮影では1日に1000枚程の撮影が目安になります。
連写を多用したり、友人の子供の撮影、動画の撮影などでも必要な容量は変わってくるので予備のメモリーカードも必要です。
バッテリーは一眼カメラのバッテリーであれば一応、1日保ちますが、充電不足などの万が一を考えると予備が必要です。
バッテリーは純正品は意外と高いので、予備に買うには躊躇するかもしれません。
そういった場合はサードパーティ製でも1つあれば安心です。
ただし、サードパーティ製バッテリーは動作不良もよくあるので事前にチェックしておきましょう。
三脚や一脚
運動会撮影といえば、三脚。
運動会シーズンには家電量販店などで三脚の販売が目につきますが、本当に必要でしょうか。
結論から言うと、三脚の使用はかなり限定的でほぼ不要です。
運動会撮影ではずっと同じ場所から撮影するわけではないので、三脚を据えてじっくり撮影する余裕はなく、撮影スポットは人も多いので三脚を立てるスペースもありません。
三脚は、観覧席からビデオカメラで撮影するときに必要なぐらいで、その他のシチュエーションではほとんど出番はありません。
では一脚はどうでしょう。
「望遠レンズを使うときは一脚でブレを抑えよう」などとよく言われます。
確かに望遠レンズはブレの影響が大きいので、一脚を使う効果はあります。
しかし、250mm程度のキットレンズの望遠では一脚がなくても手ブレはカメラの構え方と手ブレ補正で十分抑えられます。
三脚よりコンパクトといえども一脚も邪魔になるだけです。
一脚は純正の100-400mmなどの重いレンズを使うときに必要性が生まれてきますが、100-400でも1DxやD5のような1kg超えのカメラに装着ない限りは、そこまで重くないので手持ちでも十分撮影可能です。
三脚や一脚の購入は一度運動会撮影を経験してみて、手ブレや腕の疲労感などから判断しても問題ないでしょう。
昨今のカメラの手ブレ補正精度を考えれば望遠レンズでもそこまでひどい手ブレ写真は生まれません。
雨対策
運動会は小雨でも決行されることがあります。
にわか雨が降ってくることも考えて、最低限の雨対策は必要です。
カメラのレインカバーはレンズまで保護できるものが1000円くらいから売られているので、1つ買っておくとよいでしょう。
買う余裕がなかった場合は、バスキャップなどでも小雨であれば対応できます。
100均に行けば、バスキャップの他にもレインポンチョや農作業用の足元カバーなど、雨対策に使えるグッズを購入することもできます。
水分も忘れずに
カメラに関係した装備品の準備も大切ですが、撮影者自身の準備も大切です。
炎天下の長時間に及ぶ運動会撮影ではこまめな水分補給が欠かせません。
ペットボトルホルダーなどを準備し、水分はいつでも補給できるようにしておきましょう。
熱中症対策ゼリーなども効果的です。
直射日光を避けるために帽子やサングラスなども大切です。
特に照り返しの強い日などはグラウンドをずっと見ていると反射で目がやられてしまうこともあるので、サングラスで守ってやらないと、シャッターチャンスなのに目がくらんでよく見えないということにもなりかねません。
必要なものは身に着ける
運動会撮影では、撮影に必要なもの、カメラは当然ですが、予備のバッテリーやメモリーカード、レンズペン、ペットボトル、スマホや財布などはバッグに入れるのではなく、なるべく身に着けて歩きましょう。
撮影中は両手が塞がるのでバッグなどは邪魔になります。
リュックは混雑時に後ろの人の邪魔になったりするので不適です。
ポケットの多い服や、ベルトポーチなどを駆使して身に着けるようにしましょう。
あと忘れてならないのがレンズキャップホルダーです。
運動会撮影では、レンズキャップを何度もつけたり外したりするので、なくさないようにレンズキャップホルダーがあった方が無難です。
運動会撮影は、一日中、屋外での撮影となることで、細かな必要機材も多くなります。
通販で取り寄せるものもあるので、早めに準備して当日は万全の状態で撮影に望むようにしましょう。