レンズフード付けてますか?
一眼カメラを買ったときに付属するキットレンズにはレンズフードが別売りとなっているものも多くなっています。
別売りで買うと意外と地味な出費を強いられることもあります。
レンズフードは必要なのでしょうか?
レンズフードの必要性をみていきましょう。
レンズフードって?
レンズフードはレンズの先端につける筒状のパーツです。
レンズに斜めから入ってくる光を遮光することで、レンズ内で起こる不要な反射などを抑える効果があります。
レンズフードの形状は、よく使われる「花形」と呼ばれる特徴的な切り欠きのある形をしたもの意外にも、円筒形のものや、ドーム型の特殊なものもあります。
花形のレンズフードは円筒形のものより効率よく遮光できるので、広角や標準レンズなどでよく使われます。
望遠レンズではレンズフードが画角に入ってケラれることも少なく、大きなレンズフードをつけることができるので、円筒形がよく使われます。
またレンズフードは形状の違いの他にも、レンズフード内に反射を抑える特殊な加工をしたものや、素材に柔らかいラバーを使ったものなどもあります。
レンズフードをつける意外な理由
ではレンズフードをつける理由とは何なのでしょう。
見た目
レンズフードは実は見た目で付けているという人も少なくありません。
レンズフードをつけるとカメラの見た目がプロっぽくなります。
特に花形フードをつけるとエントリー機にキットレンズを付けていても、上位機種の様な見た目にもなります。
レンズフードを使う本来の目的とは違いますが、見た目が良いから付けているという場合もよくあります。
室内撮影では基本的に遮光の必要は少ないのでレンズフードは不要になりますが、
レンズの保護
これもレンズフード本来の役割ではありませんが、レンズを保護するために付けているという場合もあります。
レンズフードをつけることで、レンズの前玉が露出しないのでレンズを保護することができます。
不用意にレンズの前玉を触ってしまうことを防いだり、雨が降ってきたときや海などで水しぶきからレンズを守ることもできます。
前玉が突出した魚眼レンズなどでは保護フィルターが付けられないので、レンズフードによる前玉保護は大切です。
カメラレンズの全種類と特徴を解説!目的・シーンに合ったレンズの選び方人混みなどでレンズにぶつかられてもレンズフードがある程度は緩衝材としての役割もしてくれます。
重い望遠レンズではレンズフードを下にして立てることもあります。
レンズフードはレンズ保護という意味でもけっこう活躍してくれます。
本来の目的は遮光
レンズフードの本来の役割は余計な光を遮光するということです。
レンズフードをつけると、逆光や半逆光撮影時に起こるフレアやゴーストを軽減することができます。
フレアは全体が白っぽく写ってしまう現象で、ゴーストは光の円がいくつも写ってしまう現象です。
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わざとフレアやゴーストを発生させて印象的な写真にすることもありますが、通常の撮影ではコントラストが落ちたり、被写体の邪魔になるので避けたい現象です。
レンズフードはフレアやゴーストの発生を完璧に防ぐものではありませんが、一定の軽減効果があります。
他にも窓越しに撮影するときは、ラバーのレンズフードを使って窓の反射を抑えることもあります。
ラバーフードで窓ガラスとレンズを密着させることで室内の光を遮光して窓の映り込みを防ぎます。
ガラス越し撮影時の反射・映り込み回避テクニック・アイテムとは!?レンズフードのデメリット
レンズフードは見た目が良いからと何も考えずに使うと、思わぬ失敗をすることもあります。
ケラれる
ケラレとは写真の四隅が様々な原因で暗くなってしまう現象です。
最もよく起こるのがレンズフードに起因するものです。
レンズフードの影が写ってしまいレンズの四隅が暗くケラれることがあります。
特に広角撮影ではこの現象が起きやすいので、広角レンズを使う場合や、標準ズームでも広角側を使う場合はレンズフードの使い方に注意が必要です。
花形のレンズフードは四隅がケラれないように切り欠きを作ったデザインになっています。
また、内蔵フラッシュを使う場合はレンズフードの影が写ってしまうこともあります。
内蔵フラッシュ撮影時はレンズフードを外す必要があります。
付け外しが手間になる
ただでさえ大きい一眼カメラですが、レンズフードをつけるとさらに一回り大きくなります。
移動時はレンズフードを逆につけることでレンズフードの出っ張りを防ぐことができます。
しかし、撮影と移動のたびに付けたり外したりするのは意外と手間に感じることもあります。
他にも、花形のレンズフードはピント合わせのときに前玉が回るタイプのレンズでは一緒にクルクル回るので、ピント合わせのたびに向きを直す必要があることもあります。
最新のレンズやカメラは逆光耐性強く、そこまで遮光を意識して撮影する必要もないということもあります。
見た目という理由だけでレンズフードをつけるには、こういうデメリットも考慮する必要があります。
しかし、純正レンズフードならケラレの心配はほとんんどありませんし、レンズ保護というメリットを考えるとレンズフードを常用してもデメリットは頭に入れておく程度で神経質になるものではありません。
まとめ
- レンズフードには余計な光を遮光してフレアやゴーストを軽減する効果
- 見た目も良くなり、レンズ保護もできる
- ケラレや付替えの手間はデメリットになる
最新のレンズは技術の向上によって逆光耐性も強くなり、レンズフードがなくてもさほど困ることはありません。
しかし、レンズフードを付けるとカメラ全体の見た目も締まりますし、細部まで気を配って撮影しているという意思表示にもなります。
また、レンズ保護という点でもレンズフードは有効で、なるべく付けて撮影したいパーツです。