カメラ仲間との会話、フォトグラファーの講演やYou Tubeなどでちょくちょく耳にするカメラや写真に関する俗称や略称、スラング。
そんなスラングをコミカルに、シニカルにまとめました。
Bokeh
実は世界共通語となっている「ボケ」。
もちろん発祥は日本で、愛すべきカメラスラング。
Bokehが広まるまでは、海外ではボケを表す言葉がout of focus(ピンボケ)だけだった。
広まったのは1997年に海外で雑誌に使われたことがきっかけ。
明るいレンズ
開放F値が小さいレンズ。
広角、標準域ではF2.8、望遠域ではF4を下回るとかなり明るいレンズと言えるが、沼に落ちるとそれでも暗く感じてしまう不思議。
親指AF
慣れると便利な親指AF。
ただし、ミラーレス機の登場やAF速度の向上で不動の設定とは言えなくなってきている。
自分に合ったボタンカスタマイズは永遠のテーマ。
カミソリマクロ
SIGMA MACRO 70mm F2.8 EX DGの俗称。
キレキレの描写力からそのあだ名がつけられた。
レンズの提供終了で生産終了となり、発売数が少ないことで伝説となった。
70mm F2.8 DG MACROとして2018年に復活。
隠れLレンズ
CanonのレンズラインナップにはLレンズではなくとも十分な撮影能力を持ったレンズも多くある。
隠れLレンズをそろえれば、実は機材に不満を持つということはそう多くない。
神レンズ
レンズ沼に終止符を打つ救世主。
コスパや性能面で高い評価のレンズで、このレンズに満足できない場合は財政破綻するまで沼に沈むことになる。
暗いレンズ
開放F値が大きいレンズの呼称だが、F値がいくつから暗いという絶対的な基準はない。
F4を暗いと思い始めたなら、すでに足は沼の中にあると考えたがよい。
軍艦
カメラ上面の俗称。
上位機種ほどボタン類が多く軍艦っぽい。
ミラーレス機は出っ張りが少なく、実際の軍艦同様にステルス軍艦傾向にある。
小指あまり
ミラーレス機などの小型カメラで起こりやすい、グリップを握ったときに小指が余る現象。
一眼レフはデカくて重いといわれたからミラーレスで小型軽量化したのに、ユーザーに文句を言われるというメーカーとしては頭が痛い問題。
さんよん
300mmF4レンズ。
このレンズに手を出せばかなり望遠レンズ沼に引き込まれていると言える。
望遠域のF4が明るいのか暗いのか判断が怪しくなっている。
しずる感
肉汁あふれるステーキ、みずみずしい野菜、脂のった魚など、しずる感は食べ物を美味しそうに撮影するうえで欠かせないアクセントとなる。
小三元
15-24㎜、24-70㎜、70-200㎜それぞれF4通しの3本のズームレンズ。
大三元F2.8通しに比較するとレンズも小さく、財布へのダメージも麻雀の大三元(32000点~48000点)と小三元(8000点~12000点)程度の違いがある。
白レンズ
他のカメラ愛好家を威圧するために白くカラーリングされたCanonの望遠Lレンズ。
ブランド化という理由もあるが、望遠は屋外で使われるので太陽熱による膨張を防ぐために白いという説が有力。
タムキュー
TAMRON 90㎜F2.8の単焦点マクロレンズの愛称
TAMRONならではのボケ描写に多くの愛用者がいる。
中望遠マクロレンズでは沼の底となってくれる可能性のある神レンズ。
玉
レンズの俗称。
銘玉、長玉、前玉など、レンズに関係した俗語でよく登場する。
大三元
15-24㎜、24-70㎜、70-200㎜それぞれF2.8通しの3本のズームレンズ。
ズームレンズ沼の終着点。
ただし、次は単焦点レンズ沼が待ち受けているのでレンズ沼に終わりはない。
大三元を3本そろえることは、アマチュアフォトグラファーの夢。
大砲
航空祭や野鳥撮影などで愛好家が構える超望遠レンズは、本物の大砲のように何かが飛び出るのではないかと錯覚させるほどの殺気を放っている。
単玉
一般的には単焦点レンズの俗称。
ただし、マニアックな意味合いでは1群1枚で構成されたレンズ。
出目金
前玉が飛び出た超広角レンズ。
レンズキャップが特殊形状だったり、フィルターがつかないといったり特殊な取り扱いが必要。
等倍厨 ピュアピクセル信者
撮影画像チェックで、等倍に拡大したときの画質を絶対的な評価基準とする人々。
等倍表示で細かいピントのズレや、微妙な手ブレがある画像は全否定される。
ナイコン
Nikonの英語読み。
英語圏にかぶれた日本人がナイコンと言っているのを見かけたら、暖かく見守ることが大切。
ななじゅうにひゃく
70-200㎜F2.8レンズの呼称。
基本的にはF2.8を指すことが多いが、F4も呼ばれることもある。
ナノクリ
Nikonの高級レンズに使われる反射を抑えるレンズコーティング、ナノクリスタルコートの略。
長玉
望遠レンズ。
広角を短玉とはあまり言わないので、玄人ぶって短玉といっても単玉と勘違いされることも。
並単
並の単焦点レンズ。
広角、標準域でF1.8~2.8程度のものが多い。
その程度のF値であれば十分明るく切れのある写真が撮れるが、それ以上を求めたくなるのは人の性。
にーにー
200mmF2レンズ。
200mmという焦点距離からは想像できないくらいデカく、重く、財布に厳しい。
にーよんななじゅう
24-70㎜のいわゆる標準域ズームレンズの呼称。
にっぱち
F2.8レンズのこと。
沼
撮影機材を次々買わずにはいられなく一種の病。
カメラ機材、レンズは種類も多く、沼にハマると抜け出すのは容易ではない。
特にレンズ沼は経済的なダメージが大きく、気づけば自動車が複数買える金額がレンズと化してることも。
抜け
写真を評価する用語。
空気感、透明感、背景の奥行き感など、様々な意味合いがあり、言っている本人も明確に意味がわかっていない場合もある。
間違いなく言えることは、「抜けがいい写真」は褒め言葉。
眠い
コントラストが低かったり、ピンボケや手ブレで解像感が低い写真の形容詞。
もし、自慢の写真として眠い写真を見せられたら「柔らかい写真」と言ってあげましょう。
パンケーキ
丸の内OLの好物ではなく、薄い単焦点レンズの俗称。
レンズが軽く、カメラに装着したフォルムも可愛いのでカメラ女子にに人気なことも考えると、丸の内OLの好物かもしれない。
ちなみにPancake lensは海外でも通じるスラング。
爆速AF
恐ろしく速いAF。
現在の位相差AF機能は十分な速度があるが、
バズーカ
大砲。
Pancake lensはOKでも、Bazooka lensはほぼ通じない。
体格の大きな外国人にとっては100-400程度はバズーカというほど大きく感じないのかもしれない。
ひゃくよんひゃく
100-400mmの望遠レンズ。
ペンタキシアン ペンタ党 PENTAX原理主義派
なぜ最大手のCanonではなく、プロの支持も厚いNikonではなく、ミラーレスでリードするSonyでもなくPENTAXなのか。
PENTAXを愛してした人々の物語。
マグロ
SIGMA APO 200-500mm F2.8/400-1000mm F5.6 EX DGの愛称。
見た目、値段ともにまさにマグロ。エビフライの別名もある。
おそらく一般的に市場に流通するもので最大のレンズ。
撒き餌
メーカーがレンズ沼に引き込むために販売する明るくても安い単焦点レンズ。
これに食いつくと、他の単焦点や、明るくてズームもできる大三元などの高級レンズが欲しくなり、沼にズブズブ落ちて行く。
迷子
ピントが狙った位置に合わずにピンズレしている状態。
ピンずれでもどこかにピントが合っているはずなのに、どこにもピントが合っていない画像がこの世には存在する。
よんにっぱ
400mmF2.8レンズの俗称。
自動車が買える価格。
このレンズを手にしたということは頭の先まで沼にハマっている証拠。
ライカ爺
LEICAのレンズ、カメラの描写に魅せられた人々。
実際には上がった写真よりもライカ製の機材を熱く語る場合が多い。
ろくよん
600mmF4のレンズ。
「よんにっぱ」とならんで、望遠レンズ沼の深淵部に待ち構えるレンズ。