人を消したり、人混みを残像にする長時間露光・スローシャッターのテクニックとは

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撮りたいのは建物なのに、前を歩く通行人がちょっと邪魔。

そんなときありますよね。

今回は街並みや風景を撮影したときに通行人をうまく目立たなくするちょっとしたテクニックを紹介します。

テクニックの名は長時間露光

建物や街並み撮影で通行人を目立たなくするには、長時間露光という撮影方法です。

長時間露光は文字通り露光時間を長くする、遅いシャッタースピードで撮影する方法でスローシャッターなどとも呼ばれます。

ちょっと暗がりで人物撮影をしたときに、被写体が動いてしまって手や頭が消えてしまったという経験はありませんか?

暗がりではシャッタースピードが遅くなるので、長時間露光状態となります。

露光中に被写体が動くと、動いた部分は大きくボケて透過し、残像の様な写真にしまいます。

シャッタースピードに対して動きが非常に大きくなると動いた被写体は写真に写らなくなります。

街の建物や景色は当然ですが動きません。

一方で通行人は動いています。

そこで長時間露光撮影をすると、通行人が大きくボケたり、消えたりして目立たなくなります。

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通行人を消す長時間露光の方法

では具体的な撮影方法をみていきましょう。

長時間露光なので、カメラはブレを抑えるために三脚に固定して撮影を行います。

通行人を消すにはできるだけスローシャッターにすることがポイントです。

ちょっとボカす程度であれば1/10秒程度のシャッタースピードでも可能ですが、完全に消すのであれば10秒以上遅くします。

30秒以上の長時間露光を行えば、ほとんど人のボケも気にならない程度にまで消すことができます。

ただし、あまりに長い長時間露光の場合は、露出オーバーに気をつけなければなりません。

長時間露光で通行人を消す場合は、どの程度人を消すのかということでシャッタースピードを決め、あとはISO感度と絞りで露出オーバーとならないように設定します。

最小ISOにして、絞りを限界まで大きくしても露出オーバーしてしまう場合はシャッタースピードをあげなくてはなりません。

また、F16以上の絞りになると、小絞りボケが発生して解像感が下がる傾向があります。

F値が大きくなる場合は小絞りボケにも注意が必要です。

もちろん、この方法でボカすことができるのは動いている人だけで、じっと止まっている人は消せないということは頭に入れておく必要があります。

昼間でも長時間露光で消せる

長時間露光は基本的には夜間に使われるテクニックです。

日中にシャッタースピードを遅くすればISO感度を最小にして、F値を大きくしても露出オーバーになってしまうからです。

でも、昼間にしかできない建物撮影や風景撮影もありますよね。

そんなときに活躍するのがNDフィルターです。

NDフィルターはレンズに入る光の量を減らす効果があります。

そのためNDフィルターを使えば通常の撮影よりも数段遅いシャッタースピードを使うことができるようになります。

日中の長時間露光で通行人を消す場合は、ND100やND1000といったかなり暗いNDフィルターを使ってシャッタースピードを稼ぐ必要があります。

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通行人への配慮としての長時間露光

風景や街並みを撮影したとき、通行人が写り込んでしまっても、その写真をSNSにアップしたりフォトコンテストに投稿しても肖像権の侵害などにはなりません。

肖像権の侵害となるのは、通行人を許可なく主題として撮影した場合などです。

しかし、通行人が写り込んだ写真をSNSにアップすることは法律的に問題はなくても、写り込んだ人の心象などを考えると望ましいとはいえません。

余計なトラブルを回避するという意味でもインターネットなどで公開する場合は通行人はわからなくする方が良いでしょう。

そうは言っても、通行人にモザイクをかけると写真のイメージが損なわれることもあります。

そういったときは、この長時間露光による通行人を消す撮影方法を活用すればSNSにも気兼ねなくアップすることができます。

単に消すだけではない長時間露光

長時間露光で通行人を撮影するテクニックは、通行人を消したり、個人を特定できないように配慮するといった目的以外にも人の流れを表現するという意味合いもあります。

人の流れを残像として残すことで、群衆の中、個人個人がどの様に歩いているのかということを写し、そこにストーリー性をもたらすことができます。

立ち止まっている人との対比も生まれるので、単に通行人を止めて撮影するよりも面白い写真となります。

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ライトを使ったマジック撮影

ペンライトなどで、空中に文字を描く撮影は、基本的にこの長時間露光で人を消すテクニックの応用です。

ライトの光は強いので動いていても光跡として撮影されますが、ライトを持っている人間にライトを当てなければ露光中は動いていれば写真には写りません。

三脚でカメラを固定して、タイマーシャッターを使えば1人でも撮影できますし、複数人で撮影すればより複雑な図形も描くことができます。

奥の手は写真加工

通行人をどうしても消したいという場合、数人であれば長時間露光を使わずとも、後加工で消すこともできます。

同じ構図で複数カットの写真を撮影しておいて、通行人が写っていない部分を合成することで通行人を完全に消すことができます。

風景写真でも風のある日は植物なども動いてしまうので長時間露光が適さない場合もあります。

ただし、撮影後加工で通行人を消すには数人が限界です。

依頼者の希望などで、どうしても完全に通行人を消した写真が必要という場合は、長時間露光や後加工用の写真など複数のカットを用意してベストな選択肢を見つけましょう。

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