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CFexpressがついに発売!SD、CF、CFast、XQDと乱立するカメラの記録メディアは今後どうなる?

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2017年に公開されたCFexpressがいよいよ2019年11月より発売されます。

 

カメラの記録メディアはSDカード、CFCFastXQD、CFexpressと様々な記録メディアが乱立していますが、そもそもそれらのメディアにはどのような違いがあるのでしょう。

 

カメラの記録メディアの特徴を整理してみましょう。

記録メディアの種類

デジタルデータを記録する記録メディアには、ハードディスクなどの磁気ディスク、DVDなどの光ディスク、SSDやUSBメモリ、メモリーカードなどのフラッシュメモリがあります。

 

フラッシュメモリは書き込み、読み取りのスピードが速く、耐衝撃性もありコンパクトに設計できることからカメラなどの携帯電子機器の記録メディアに適しています。

 

フラッシュメモリとして今やパソコン作業では欠かせないツールであるUSBメモリは実は1980年代後半に開発されました。

 

しかし、記憶容量に対する製造コストが高くコスパが悪いため、パソコンの記録メディアとしては安価な磁気ディスクや光ディスクが良く使われて、USBメモリはなかなか普及しませんでした。

 

今でこそノートパソコンの拡張機能などはUSBがよく使われますが、1990年代はPCカードを使ってインターネット通信や、サウンドカード、USBポートなどの拡張が行われていました。

 

これは、当時のノートパソコンには各種デバイスが内蔵されておらず、用途に合わせて拡張する必要があり、USBよりも拡張性が高いPCカードが使われていたのです。

 

そのPCカードのインターフェース規格を使って1994年にSanDiskから発売された記録メディアがコンパクトフラッシュです。

 

コンパクトフラッシュは商標のため、一般的にはCFカードと呼ばれます。

 

その後、1990年後半からはパソコンの普及や携帯ゲームの高機能化、デジタルカメラの普及によってフラッシュメモリの需要が増え、SDカードをはじめ、メモリースティック、スマートメディア、xDピクチャーカードなどが作られました

 

USBメモリもこの頃から需要が増え、フラッシュメモリ全体の生産量が増えたことからコスパも徐々に高くなっていきました。

 

一時はカードリーダーに何種類も差込口が作られたほど乱立したメモリーカードですが、近年では最も普及したSDカードにほぼ統一されています。

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カメラの記録メディア

カメラの記録メディアとしても、以前はメモリースティック、スマートメディア、xDピクチャーカードなどが使われていましたが、今では多くのカメラでSDカードが一般的な記録メディアとして使われています。

 

しかし、一眼カメラのプロ機、ハイアマチュア機ではSDカードは容量や書き込み速度の問題からスペック不足だったため、CFカードが使われてきました

 

しかし、一眼カメラの高画素化や連写機能のアップによってCFカードでもスペック不足となり、次に使われるようになったのがCFastとXQDです。

 

CFastとXQDはスペック的には大きな差はありませんが、他メーカーが規格したもので互換性はありません。

 

そこで、CFから2つに別れてしまったカード規格を統一し、さらにスペックアップさせた規格としてCFexpressが策定されました。

 

 

SDカード

SDカードはカメラの記録メディアとして最も普及しています。

 

カメラ以外にもスマートフォンにも使われるので、様々なところで販売されメモリ容量あたりの価格も年々下がっています。

 

そのため、ノートパソコンでもSDカードスロットを搭載したものが多く、手に入れやすく扱い安い記録メディアとなっています。

 

SDカードには3種類のサイズがあり、携帯電話ではminiSDカード、スマホではmicroSDカードが使われますが、カメラでは一番大きな通常サイズのSDカードが主に使われています。

 

SDカードのデメリット

手に入れやすいSDカードですがデメリットもあります。

 

それは容量と転送速度です。

 

SDカードはファイルフォーマットが規格で定められているので、容量に上限があります

 

初期のSDカード規格では、ファイルフォーマットがFAT16だったために上限が2GBとなっていました。

 

また構造が簡素なSDカードは転送速度もCFなどに比較するとかなり遅く、デジカメ初期は大きな問題ではありませんでしたが、高画素化が進むにつれてデータの扱いについてのデメリットは目立つようになりました。

 

またSDカードは静電気に弱いという設計上の致命的な弱点もありました。

 

SDカードは金属端子がむき出しになっているので、SDカードを手渡しするときなどに静電気でバチッとなるとデータが飛んでしまう危険性があります。

 

そのためプロの現場ではSDカードでのデータ受け渡しは敬遠されたりしたという過去もあります。

 

最近では保護回路を組み込むなどして信頼性も上がっていますが、端子がむき出しの設計は変えられないので、今でも敬遠するユーザーは多くいます

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SDHC、SDXC

SDカードの2GBという上限はデジタル機器の進化ですぐに不足するようになってしまいました。

 

そこで新たに策定されたのがSDHC規格です。

 

SDHC規格はFAT32ファイルフォーマットに対応しているので最大容量が32GBになりました。

 

しかし、カメラの高画素化やフルHD4Kなど動画も高画質化へのニーズが高まったことで32GBも上限に当たるようになりSDXC規格が登場します。

 

SDXC規格はexFATフォーマットに対応したことで2TBまで容量を増やすことが可能となりました。

 

さらに今後、8K動画などの登場で2TBの上限にあたったときに対応するべく128TBまで容量を増やせるSDUC規格も既に策定されています。

 

UHS-Ⅱ

SDカードの容量不足解消で新たに策定されたのがSDHCやSDXC規格ですが、転送速度については別の規格でスピードアップが図られています。

 

SDカードの転送速度規格としてはスピードクラスがありSDHCやSDXCではこの規格に準拠することが義務付けられています。

 

Class 6やClass 10と表記されているのがスピードクラスで、Class 10では10MB/sとなっています。

 

しかし、これでもCFカードの1/10程度の速度しか出ていないため、SDカードにはオプション規格としてUHS-Ⅰ、UHS-Ⅱという規格があります。

 

UHSスピードクラスに対応した機器を使うことで、転送速度はUHS-Ⅰでは最大104MB/s、UHS-Ⅱでは最大312MB/sまでスピードアップすることができます。

 

特にUHS-Ⅱ規格では端子の数を増やすことで大幅なスピードアップが可能となり、フルサイズミラーレスなどの高画素機での需要が高まっています。

 

 

CF

SDカードは規格でファイルフォーマットが決まっていた一方、CFではファイルフォーマットは策定されていないので、ファイル容量の上限はなく、元々PCカードスロットを前提としてパソコンのインターフェース規格が使われているので転送速度も上げやすく、高速転送をすることができます。

 

そのメリットを生かして、プロ機ではデジタル一眼初期からCFカードがよく採用されました。

 

また、CFカードはSDカードとは違い、端子もボディ内に隠れているのでデータを頻繁に受け渡しするプロも安心して使える形になっています。

 

CFはSDカードに比べると大きいというデメリットがありますが、元々大きなプロ用一眼レフではそのサイズは大きなデメリットではなく、SDカードに比べて信頼性も高くプロはCFアマはSDという図式が出来上がりました。

 

CFカードはパソコンの記録メディアとしてはほとんど使われなくなり、プロ用カメラ以外での需要も少ないことから価格が高いというデメリットもあります。

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CFast、XQD

高画素化や4K動画の流れでCFカードよりも更に速い転送速度が求められるようになり、新しいパソコンのインターフェース規格を使いさらに高速転送が可能なCF後継メディアとして開発されたのがCFastとXQDです。

 

XQDは業務用動画機で高いシェアを誇るSONYを中心として作られた規格で、NikonもD4系、D5、Z7、Z6で採用しました。

 

一方、CFastはCF規格を管理するCompactFlash Associationが策定しましたが、採用したカメラはCanonのみとなっていました。

 

価格やスペック的には両者に大きな差はなく、どちらが主流となるかに注目が集まりましたが、いずれもプロ用レフ機や業務用動画機での採用に留まっています。

 

そしてCFexpressの登場でCFastとXQDのシェア争いは収束しようとしています。

 

CFexpress

CFカードの後継がCFast、XQDと2つに別れてしまったことや新たにパソコンの高速転送インターフェース規格が作られたことに合わせて策定されたのがCFexpressです。

 

CFexpressはXQDとの上位互換性があり、カードサイズもXQDにあわせたものの他に2サイズがあるので、既にXQDを採用している機器ではファームアップに依る対応が可能だったり、新たに発売される小型カメラでもカードスロットが従来のカードより小さくできるので採用しやすくなっています。

 

CFカードの後継としてCFastをチョイスしていたCanonですが、2019年12月末に発売するシネマカメラではCFexpress Type Bを採用しています。

 

既に今後の一眼カメラでXQDを採用しファームアップでのCFexpress対応を発表しているNikon、Panasonicをはじめとして、プロ機、ハイアマチュア機ではCFexpress Type Bが普及するものと考えられます。

 

 

CF、SD UHS-Ⅱ、CFast、CFexpressの速度比較

CP+2019ではSanDiskブースで、CF、SD UHS-Ⅱ、CFast、CFexpressの速度比較が公表されていました。

 

13GBのデータをパソコンから書き込んだ場合

CF 2分4秒
SD UHS-Ⅱ 1分25秒
CFast 51秒
CFexpress 14秒

 

13GBのデータをパソコンに転送した場合

CF 1分53秒
SD UHS-Ⅱ 55秒
CFast 37秒
CFexpress 12秒

 

これは同社製のカードで比較したものでカードリーダーの仕様などによって同様の速度が出ないこともありますが、CFexpressの圧倒的な速度が明らかになっています。

 

100枚程度の写真転送ではあまり速度差は感じないかもしれませんが、1日数千枚撮影するプロの現場では重要な差となってきそうです。